ANAビジネスクラス搭乗記 : ジュネーブ → フランクフルト → 羽田 (NH204 / FRA-HND / Business Class)

トラベル(海外)
【この旅の前編にあたる記事はこちらです】
→「ビジネスクラス旅行記: GENEVA (NH223 / HND-FRA / Business Class)
ジュネーブ。スイス第二の都市として知られ、約19万人の人口(都市圏人口は約51万人)が、15.93㎢の中に居住している。レマン湖の南西側に位置し、風光明媚ながら様々な経済の要所も集まる独特な街。高級時計の見本市である「ジュネーブ・サロン」や、最高峰の国際自動車ショウの一つである「サロン・アンテルナショナル・ド・ロト(ジュネーブ・モーターショウ)」が開かれることや、各種のプライベートバンクが集中することでも有名。それ以外では、良質なショコラティエが多く点在することは、スイーツ好きには欠かせない要素じゃないでしょうか。
今回はジュネーブから羽田までの帰路をご紹介します。途中フランクフルトでトランジットし、ANA便で羽田まで。仕事の疲れでほぼ寝て過ごしたと言っても過言ではない空路ではありますが、国際線ビジネスクラスの世界、お楽しみいただければと思います。

○フランクフルト経由で日本への旅

必要な打ち合わせのためのみの滞在でまさに弾丸であった今回のジュネーブも、出張日程が無事終了し、翌朝の便を残すだけになってやっと少し街に出ることができまして。透き通った雪解け水が集まるレマン湖の水はサラサラとして美しく、キリッと冷えている緊張感を水面に讃えていますが、その奥に広がるサレーブ山の雪、湖沿いに立ち並ぶ金融機関のオフィスビルがなんともいえないコントラストを醸し出し、落ち着くが只者ではない街という読後感を歩くだけで得られる素敵な街ですね。

ちょうど夕焼けの頃に街を散歩していたので偶然目の前には美しい景色が。ヨーロッパは街歩きしている時の建物、道、お店の飾り、全てに歴史を感じてとても楽しい。日本が地震大国でなければもう少し日本にも歴史的建造物が残されていたんじゃないか、と残念な気持ちになる一瞬でもあります。当時の城や城壁、大きな中庭的な公園が残されている様子は撮影が好きな人にはたまらないのではないでしょうか。そして、全般的にご飯が美味しい、という点も重要な要素だと思います。・・・私も夜はスタッフ達と美味しい生ハムに舌鼓を打ち、豊穣な味ながらもスッキリとした白ワインを喉に流し込みジュネーブ最終日を楽しみました。
翌早朝、まだ周囲が暗い時間帯から呼んでおいたタクシーに乗り、ジュネーブの空港(コアントラン国際空港)へ向かう。とても小さいターミナルで本当にプライベートバンクや様々な政財界の重要会議を実施している街なのか?という位素朴な田舎空港の風情を残すこの空港ですが、必要な設備が機能的に配置されていることにより妙な待機列や、人だまりが生まれていない点が素晴らしいってもんです。
優先検査場を通過し案内されるのは「SWISS International Air」の「First Class Lounge」。空港自体が大きくないのでラウンジ自体もコンパクトなものなんですが、早朝だということもあり、混み具合は40%程度で居心地の良い混み具合。
(iPhoneの写真で申し訳ないですが、こんな感じでこじんまりしています)
パン、シリアル、フルーツ、ヨーグルトなどを程よく頂き、食後にコーヒーを飲んでいるとボーディングタイムが近づいてきます。ラウンジからは少し歩く感じなるボーディングゲートですが、ジュネーブ空港の内装や、様々な土地へこれから出かけて行く人たちの表情を見ながら一人の旅人として歩いているとすぐ着いてしまうもの。特にヨーロッパの少し小規模な空港ではデスティネーションが聞きなれない土地が多く、想像力を掻き立てられるのがこれまた楽しい。こういった旅の面白さをふんだんに写真と文章で味わえる本としては、航空写真家として有名なチャーリィ古庄氏の近著で楽しむことができるので、そういう気持ちが好きな方は一度手にとって見られてはいかがでしょう?
ジュネーブから羽田への乗り継ぎ経由地となるフランクフルトまではLH1229便(LX3660便とのコードシェア)で向かうこととなります。機体は「EMBRAER190」、ブラジル製の小型機だが優秀なリージョナルジェットとして世界中を飛んでいるベストセラー。ビジネスクラスは5割、エコノミーは7割程度の埋まりの様で、外気がまだ寒いボーディングブリッジをゆっくり歩いて機内へ入って行く。座席から外の景色にめを移せばまだ夜明け前、少しづつ明るくなってきている空と、アンバーの水銀灯に照らされたエプロンのオレンジが情緒たっぷりなのです。
(※余談ですが、現在のこの路線はBoeing737-500が飛んでいる様です。)
詳しいメモは取らなかったんですが、記憶ではほぼ定刻でジュネーブを離陸し、一路フランクフルトまでの約1時間のフライトへ。バーゼルの上空からドイツ領内に入りフランクフルトまで、まぁ短い空路です。感覚的には羽田→伊丹よりちょい長い位でしょうか。
短いフライトといえども国際線でもあったりするので、ビジネスクラスでは朝食が出ます。朝なのでポーションは少ないんですが、いつも思うのは「ルフトハンザ機内食のハムは美味しい」という事(笑)。おかげさまで適度な塩分と糖分を補給し、あとは外の景色を楽しんでいればすぐフランクフルトのアプローチ。・・・この日はスターサイド(右側)の座席だったため、見事に日の出にぶち当たり、かなりの時間シェードを閉めていないと眩しくてどうにもならない状態だったのは早朝便あるある、というか注意事項でもありますよね。国内でも早朝の北行き出張時は絶対スターサイドをとらないほうが良いのは出張族には常識かもしれないですしね。
(エンブラエル、機体は小さいが結構広々とした機内。窓の間隔が広いため適切な位置に来る座席が少ない。)
無事Frankfurt am Main(フランクフルト国際空港)」に到着したら、バスでターミナルまで。ユーロコネクションのホームポートなので見慣れた景色を移動しつつ、各所に配置されたスモーキングラウンジを利用しながらブラブラと乗り継ぎ便ゲート最寄りのラウンジへ。
大抵のヨーロッパで利用しているのはこのLufthansa Senator Lounge。NH乗り継ぎだと、フランクフルトでは「HON Circle」「First」旅客用のターミナル&ラウンジは使えないのでもっぱらここになります。今度別な用事でLHのFirstでも使って是非、あの専用ターミナルに乗り付けてみたいものですな。。。とはいえ、激混みじゃない時間帯ならこのSenatorも十分快適です。
改装され広大な空間にスタイリッシュな家具が配置されたこのラウンジ。なんだかんだこの場所にいつも陣取る気がします。コーナーポジションで居心地が良いのと、そこそこBARに近いって点で、なんだか好きな場所なんです。小一時間ここでメールチェックや、情報の整理、データの整理などを行っているとすぐにボーディングタイムは訪れます。あ、画面に映っている謎の飲み物はたまたまBARにあったミルクセーキ的な飲み物だったと思います(味は微妙・・・)。
本日の帰路便はNH204便羽田行きです。使用機材は「Boeing787-8 Dreamliner」、レジ番は「JA814A」比較的古い納入の787ですね、これだとバージョン1という事になるのでしょう。・・・で、気付かれた方はマニアというか、よく乗られている方というか、現在NH204便は「Boeing777-300ER」で運行されています。ですが、この時期は787だったんですね、つまりファーストクラスありません。大企業の重役の方などは「アレー?!」ってなっていたかもしれません(笑)。
かくいう私は集中的なスケジュールをこなしてきたので、さっさと乗って、食べて寝たい。位の感じだったので、機内の湿度、与圧が体に優しい8でのフライトは大歓迎だった訳です。
予定通り11時05分にB44ゲートより搭乗を開始し、11時43分にはフランクフルト国際空港の中央滑走路となるRWY25Cより西側へ向け離陸。離陸後すぐに右旋回で北へ針路を取りBoeing787の特徴でもある、一気に高高度までの初期上昇(Initial Climb)を行ってゆきます。強い向かい風もなんのその、離陸後22分後にはFL370へ、42分後には777であれば、かなり機体が軽いときか、国内線位でしか活用しないFL390へと上昇、巡行をスタートです。
アミューズは、外地搭載っぽいメニューの組み合わせ。
アペタイザーはパテ系。ボリュームが過剰ではなく美味しい一品でした。
メインは久しぶりにステーキで。赤ワイン煮込みのソースでしたね。付け合わせ含めて、なんだか似たような食材がリレーされていて、う〜んどうなのやろ?というコースではありましたが、結局モグモグ食べてしまい完食(笑)。ゆったりのんびり赤ワインも頂きながら早朝の羽田に着くための時間調整に入ります。

食事中に外の景色は極圏に入る事もあり暮れてきます。なんとも特徴的な787の翼ですが、この後長めのナイトモードを経て、羽田に着くのが午前6時50分頃ですのでうまく機内の時間を使わないと、空港到着後にどっぷり疲れが出てきてしまうのです。・・・とか考えつつこの翼を見ていると、どうしてもじっくり暮れてゆくまで外の景色を見てしまうのは空の旅好きにはしょうがないところかな、と思ってしまいます。

暮れてきた頃、機内はデザートで食事が締めくくられようとしています。時間的には昼食ですが、景色的には夕食。本当に機内の時間っていうのは謎です。フルーツもつけてもらい、ゆっくりコーヒーを飲みつつ、この後私は出張の疲れもあり、久しぶりにゆっくり機内で仮眠をとる事にしました。

眠りに入る頃には機体は最終巡行高度であるFL410へ。かなりの高高度ですので、空の色彩もコントラストが豊かです。通常は3時間程度の仮眠なのですが、この日はほぼロシア上空を寝て過ごすという、ある意味本来のビジネスクラスシートの使い方をして羽田までの時間を消化してゆきました。787ですと機内の乾燥が少ないので、熟睡するにも向いているというのはロングディスタンスの出張が多い方には是非積極的に選んでほしい機材です。

最終的に機体は羽田国際空港のRWY34Lへ朝6時46分に着陸します。もともと予定飛行時間が11時間14分だったのですが、結果は11時間13分。ここまで予定通り飛ぶのも珍しい位の飛行により、ほぼ定刻でスポットインし、出発客で混み合う羽田のロビーへ解き放たれたのです。十分睡眠をとったおかげで、ロビーで吸うタバコもなかなか味わいのあるものでした。

しばらくヨーロッパラウンドの続く出張の幕開けとなるジュネーブ。次の出張では少し街を歩いてみようと思います。

では、また!

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この記事を書いた人

東京でプランナー・コンサルタントとして働きつつ、様々なフィールドで遊ばせてもらっています。

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である航空機が大好きなのでそんな日常を多くの人と共有しようとブログを書いています。また、最近では愛車ポルシェ911での日々を綴るYoutubeチャンネル「Nine Eleven Cruise」も更新していますので、こちらも是非チャンネル登録の上御覧ください。

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