【ポルシェ】紅葉の高標高を満喫する1泊ポルシェツーリングへ。(DAY1:野反湖・毛無峠・妙高高原)

クルマ関係

秋も深まりつつある11月の初め。グランドツーリングに出るWata氏とタイミングがあったので彼の工程の前半にJOINさせてもらうこととし、981Boxster GTSに乗るI氏と2台で1泊のツーリングに出ることとしました。詳細はいつもの通りクルマネタとしてVLOG化していますので、ぜひそちらをご覧ください。

●Wata氏と初夏の奥只見ツーリングに出かけたお話はこちら!

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まず初日は宿泊地である妙高高原の宿に向けての移動です。この宿で夕刻にWata氏と合流する予定となってます。彼は他のクルマ仲間との1泊のツーリングに先に出ており、その宿泊地である木曾方面から妙高を目指して移動をしてきますので、我々はその宿に向け目一杯ワインディングを楽しんでやろうという算段です。

上信越道「松井田妙義IC」で2台は下車し、ここから目的地までの下道移動開始です。まだ朝7時になったばかり位の早朝ですので通勤のトラフィック以外は比較的クルマもまばらな群馬県道33号線(以下:K33)を使って北上し、途中でK54へ変更、そのまま北軽井沢を目指します。

北軽井沢の近くで軽く休憩したのち、国道146号(以下:R146)をリエゾン区間として活用し、長野原に出たのちに「R292」「R405」を活用して我々は「野反湖(のぞりこ)」に到着です。

野反湖は、群馬県と長野県の県境付近の、上信越高原国立公園内の標高1,500mを越える分水嶺にあった自然湖を嵩上げさせた人造湖であり、信濃川水系中津川の水源となっています。現在は東京電力が併設される「野反ダム」の水利権を引き継ぎ利用しています。東京電力は、湖沼容量を増加し、出力増強、渇水期の下流発電所への補給を図るため、昭和31年に高さ44mのコンクリート表面遮水壁型ロックフィルダムを築造しました。

およそ日本とは思えない開放的な眺望と、森林限界風の低木が敷き詰められた独特な丘を眺めながら秋の一日の素晴らしさを楽しみました(最高の眺望はぜひVLOGでお楽しみください!)。1,500mを超える高い標高にある湖ですので、空の近さや清々しい空気を楽しめる穴場かと思います。冬季はかなり深い雪に閉ざされるエリアですので冬季閉鎖の前に訪れておきたい場所の一つです。多くの木が落葉し、眺望が道路レベルからでも開ける晩秋の訪問をお勧めします。

その後我々は一旦R292で草津方面に戻った後(※野反湖に続くR405は野反湖で終了する点線国道です)万座ハイウェイを活用して万座温泉郷へ向かいます。実は万座への近道であるR292(浅間・白根・志賀さわやか街道)の白根区間が前日の雪と白根山の火山活動により通行止になっておりトラバースを余儀なくされたわけです。

長野側へ抜ける道も一部区間はすでに雪道となっており、ツーリングにも冬が訪れたことを体で理解させてくれるタフなワインディングを抜けてゆきます。この屈曲路を抜けた私たちを出迎えてくれたのはこの荒涼とした景色でした。

知っている人なら知っている「毛無峠」。1,800mの高地にありますのでそもそも冬は到達できないエリアですが、さらにそこに至るまでの道も圧倒的に狭く、荒れており、またガードレールがない箇所も存在しますので、マニアが好む秘境の一つとして知られています。・・・まぁ、こんなところに911で乗り付けるアホはそうそう多くはないと思いますが、昭和30年代に月2000tもの硫黄を生産していた「小串鉱山」の跡がまさにこの毛無峠です。群馬と長野の県境に存在し、中央分水界が通過している地点でもあります(※要するに日本海側水系と太平洋側水系の分岐点です)。

年中強い風が吹くことでも知られるこの毛無峠。封鎖された群馬側の峠に下りてゆくポイント(通行止ですが自己責任でオフロードバイクなどが降りて行ったりしています)には、「未開の地グンマー」の元ネタでもある朽ち果てた「群馬県」の県境標識が風雪に耐えながら屹立しています。・・・これが撮りたくて来る人も多いことでしょう(笑)。

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その後は麓の高山村までK112をひたすら下りてゆき、半日以上ぶりに目にした麓のセブンイレブン(ほぼ一日コンビニというものを見ない生活をしていたので)でコーヒーブレイクをして、宿を目指します。「小布施スマートIC」から一旦上信越自動車道へ入り「妙高高原IC」を下りたのちに再び狭い山道をガンガン登ってゆくと本日の目的地である「燕ハイランドロッジ」が現れます。

ここ「燕ハイランドロッジ」は、なんと国有林の中に一軒だけ建っている特別な宿です。全日本スキー連盟のデモンストレーターで日本基礎スキーの草分け的存在でもあった宮澤英雄氏が、四十八回も高田の営林署に通い、やっとのことで建設を認められ麓の燕温泉郷から1kmも山を登った先に一軒だけ営業する唯一無二の山小屋となりました。1日中走り回った私達ですが、その疲れた体を出迎えてくれたのはそんな素敵なストーリーのある宿だったのです。

※このロッジは麓から950m温泉の源泉を引いており、引いている最中に源泉が冷え切ってしまうため源泉掛け流しの外湯は「ぬる冷」として知られています。熱い内湯(こちらは濾過してボイラーでリヒートした温泉)に浸かったのちに外湯に入り、また内湯で温まるを推奨されていますが、夏場はOKなんでしょうけど、私が入った11月頭の外湯は「氷水」でした(笑)。・・・いや、あれ・・(笑)。でも勧められた通りに、足だけでも・・・と繰り返していたら確かに毛細血管が拡張しますので身体中がホカホカし、疲れが吹き飛ぶ素晴らしい温泉体験となったことを書き加えておきます。

いかにもロッジという落ち着いたラウンジで疲れを癒しつつ、窓の外にはライトアップされたブナの森が鬱蒼とそびえています。外気温が落ちて来るこの季節ならではの暖炉もまた、最高の癒しアイテムです。木曽路から戸隠方面を抜けてやってきたWata氏とも合流し、夕食後も我々の部屋でワイワイとクルマ談義、ブログ談義を楽しみ1日目の夜は暮れてゆくのでした。

いやぁ、最高です。美しい満開の紅葉も見れましたし、野反湖のややスイスの様な非日常感タップリの眺望、荒涼寂寞とした毛無峠の趣き、冬山の訪れを告げる雪のワインディング・・・。一日で様々なシチュエーションと景観を満喫できた私たちは幸せ者以外の何物でないでしょう。だからツーリングってやめられないんですよね。明日は雨の様ですが、雨なりにツーリングを楽しんでやろうと思います。

 

◆◆◆(気づいたことメモ)◆◆◆

「PASM」(Porsche Active Suspension Management)の設定

普段からあまりハード側(SPORT)にしないのですが、どうやらリアの滑り出しや細かなショックの収束はハード側の方が自分の走り方には最適化している印象・・・。ということで、最近は峠でもハード側を使う様にしました。峠程度ですとわずかな差しかでないんですが、リア周りの安心感は増し、無駄なサスペンションストロークも抑制される印象です。

「長野県道112号(大前須坂線)」

毛無峠から高山村まで下ってゆく長野県道112号線ですが、深い曲率から浅い曲率まで緩急織り混ざった至宝のワインディングです。途中休憩ポイントも比較的多く、自然を感じながらのんびりワインディングを楽しみたい方にはオススメの道だと言えます。エントリーは長野側からする方が楽に(狭小路をあまり通らず)行けると思います。

「群馬県道54号線(長野原倉渕線)」

比較的生活道路としても利用されるこの群馬県道54号線ですが、こちらも素敵なワインディングです。やや舗装は年月を感じる箇所もありますが、標高も高めで眺望がある道となっています。休憩箇所もそこそこあり紅葉シーズンはなかなかのものでしょう。逆に夏場は鬱蒼とした森の中を進む楽しさを味わえるかと思います。

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●今回のルートはこちら。

・・・てな訳で一日楽しんだわけですが、その様子を今回もVLOGにしていますので是非どうぞ!

<!> もちろん動画の高評価、チャンネル登録、お知り合いへのチャンネルの宣伝もお待ちしています。より多くの方と映像で素晴らしいポルシェとの休日を楽しみたいと思います。

● Nine Eleven Cruise Vol.8

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●Wata氏のブログ「Wind, Light and Boxster」はこちら!

●富士スピードウェイのジムカーナ場で雨の中ポルシェを走りまくらせたVLOGはこちら!

●関西へ2泊3日で行ったツーリングの記事はこちら!(VLOG開始前、ブログ形式です)

●991タイヤ交換のお話。P ZEROからPilot Sport 4Sへ!

【コメント・メッセージ】

  1. NOLI_TOKYO より:

    > Wataさん

    ですね、Day1は思う存分素敵な景色の山道を楽しめました!野反湖はもっと追求しても良かったなぁっていう絶景でしたので、また季節を変えて再訪してみたい場所ですね。
    夏の毛無峠もまた違った趣がありそうですよねぇ。う〜ん、日本には絶景がまだまだ隠されていますね!
    宿の露天風呂の件、まったく嫌でもクレームでもないんですが衝撃的な冷たさでした(笑)。でもめっちゃ温まるんですよね!あの宿とても気に入りました。

  2. wata より:

    なるほど、Day1はお二人で山の中のイイ道ばかりを走られていたんですね。
    個人的には野反湖が未踏ですが、毛無峠も含め、行き止まりの終点には絶景が待っていることが多いと思ってますので、季節が良くなったら私も走りに行ってみます。
    しかし、宿の露天風呂には参りましたよ・・・。
    控えめに言って「冷泉」、実態は仰る通りの「氷水」でいいと思います(涙)。
    さて、改めてVLOGも拝見させていただきますよ!