さぁ空港を抜け出し、札幌の中心部まで来てみますと抜ける様な青空の元、強烈な日差しが照りつける初夏の装いです。ここ大通り公園には多くの地元の方々と観光客が繰り出し、北欧さながらの日光浴を楽しんでいます。
私も合流した家族ととうきびを食べつつ、ただただゆったり、まったりと土曜日の午後を楽しみます。都市の真ん中でありつつ、芝生、花、噴水、出店・・・様々なくつろげる要素が集約しておりセントラルパークとまでは申しませんが、東京の日比谷公園などとはまた違った開放感のある空間がお気に入りです。
真冬には「さっぽろ雪まつり」が開催される会場でもありますが、夏と冬で見事に空間の世界観が異なっており、短い夏を楽しみ尽くそうという地元の方々のリラックスした雰囲気に、観光客もしばしあくせくスポットを回るのを忘れくつろいでしまう・・・そんな不思議な魅力で満たされた場所が初夏の札幌にはありますね。
気温は外気温度計では21度ですが、風が弱く日差しが強いので体感上はもう少し暑い夏を感じさせる1日となりました。
時折雲がうっすらかかりますが、ほぼ「雲ひとつない快晴」といえる天候が続きます。Tシャツから出た腕はジリジリと日差しに焼かれる感覚を伝えてきており、これから東京も本格的にうつりゆくであろう「夏」を一足早く北の大地で体感です。快晴時には何気なく撮っても全ての景色の発色がよく、写真が上手くなったんじゃないか?と勘違いしてしまう程「太陽光」というものの光量と、それに呼応する自然の光の偉大さを思い知ります。
ほぼ頭上真上に登りきった太陽。時折大空を旋回する鳥たちの姿が羨ましく視界に入ります。彼らにはこの大通公園に密集してくつろぐ人間たちはどういう風に写っているのでしょうかね?まぁ、とうきびの食べ残しなどを目当てにすぐ地上に降りてくる奴らではあるんですが(笑)。
似た様な構図ですが本当に「雲ひとつない!」。「ピクニック」という言葉がマイブームな娘も終始このピクニック感あふれる空間と、健康に悪そうな色をしたかき氷を手に入れ、ご機嫌なひと時だった様です。この空間冬の夕暮れ時もイルミネーションが綺麗で最高な空間ではあるんですが、このなんとも言えない抜けた感じはこの季節ならではで、是非一度体験してみてもらいたいものです。
日に当たり過ぎたし、喉も渇いたので少し歩いて大幅にリニューアルされ、しゃれおつな空間に変貌した「札幌赤レンガテラス」へ移動します。丸の内と横浜を足して2で割った?というか、まぁ要するに「シャレオツな空間」です(笑)。札幌駅からも近いので、観光の際はぜひ立ち寄ってみてくださいな。
そこにある「Peche Grand」というカフェに入ります。普段はオープンカフェ席に座ることが多いのですが、やや夕方よりになり肌寒い風が吹いていたのでちょっとだけ日和(ひよ)って室内席に。「もう寒くないぞー!」とアイスパフェを頂きます。濃厚なチョコソースと、ビターなブラウニーがスイーツ好きにはこれでもか!というくらいの満足感をあたえてくれる逸品です。
夜はもちろん美味しい食事も出来ますので、長期滞在などで「海鮮、ジンギスカンもそろそろ飽きたなぁ」って方は是非に。ちょっと海外のカフェでゆっくりしている感じも味わえますし、良いと思います。
ということで、夕食までを札幌で堪能した私は一人新千歳空港へ向かいます。一番早く着く電車が在来線だったので「エアポート快速」には乗らずあえて普通の電車移動なんですが、新千歳空港が近づくと・・・。
だ・・・誰も乗ってない(笑)。
本当に乗ってない。。。
まさかこのまま車庫へ・・・(汗)。
朝が早かったので座席で寝ていて目が覚めたらこの景色。恐ろしいにも程があります。一応終点が新千歳空港でしたので、乗り過ごしはないのですが、終点で発見されず車庫移動中じゃないかと本気で焦りました。(とかいいつつ写真は撮っているという。。。)
結局無事に新千歳空港駅に到着いたしまして、ささっとカウンターで発券しセキュリティーを通過した再びこの景色。
ガラーン。。。
そうです。この時間帯に残っている発着便はANAでは「NH84(21:25発)」と「NH988(21:50発)」のみ、JALでは「JL530(21:25発)」のみとなっており、これら3便の出発を待つお客さんしかいないのでガーラガラなのです。しかも写真を撮っていた時刻がほぼ21:25発便のボーディング開始時刻でしたので、この後本格的に待合ロビーには人の影がまばらになります。
しかし、ANA便とJAL便が同時刻出発ってもう少しお互いにダイヤに柔軟性持たせられないんですかね?利便性考えたら普通ズラすだろうと・・・。この辺にいびつな各キャリアの競争を垣間見ることができますね。で、本来はこの21:25発が両エアラインの最終便だった訳ですが「エアーニッポン」が経営統合により「ANA」となったことにより、元来「ANK」便だった21:50発が「ANAの最終便」として運用されている訳です。
「21:36」ボーディングが開始されます。通常の東京行きが使用する7-10番台のゲートではなく、最終便は「3番ゲート」。はじっこーの方でこじんまりと最終便搭乗旅客はその時を待っているのです。
乗り込みかけて気づくことは「あ!今日の便スタアラ塗装のB3だ。」ということ。機体全体が「Star Alliance」のアライアンス塗装となっているレア機ですね。これまた最終便に乗ったことでこの幸運を手繰り寄せることができました。
本日私が東京まで利用する便は「ANA988便(CTS-HND)」、機材は「Boeing737-800(JA51AN)」となっています。ちなみにB737でスタアラ塗装なのはこの1機だけです。
この日の旅客数は166席に対しておよそ60名。搭乗から一瞬で全ての旅客が乗り込んでしまい、搭乗開始後わずか7分でドアクローズです。実質の搭乗に要した時間は5分ほどでしょうか・・・驚くべき速さでこちらがビックリです(笑)。
定刻前にプッシュバック開始で出発、なんと「21:55」にはローリングテイクオフにより一気に「RWY19R」から離陸です。この夜はとても空気が澄んでいたので、離陸後しばらくは地上の景色、苫小牧工場地帯の夜景を綺麗に眺めることができました。
離陸前に取得しておいた羽田の天候は・・・
でしたので、風向きを考えると着陸は南進入の「RWY34L/R」どちらかになりそうです。それでもかなり強い横風を受けながらのランディングとなることでしょう。
離陸後6分でベルトサインはOFF、ドリンクサービスにうつります。機内は前後左右空席の状態でゆったりと活用でき、こういう場合は満席近くになっているプレミアムクラスより開放感があるという逆転現象が起きますね。
ご覧の様に、同じ「Boeing737-800」でも今までご紹介してきた座席の仕様とは異なる座席を装備しています。こっちが古いってことになるんでしょうね。
で、前の記事で触れていた座席のテーブルを止めている留め金は、この座席ではプラスチック。これが安っぽいんですよね。
細かいことなんですが、気になりだすといろいろ写真をとって研究を始めてしまいます。前回乗っている機材は「JA77AN」(2014年登録)、そして今回は「JA51AN」(2008年登録)ですので、2012年の経営統合以降の登録機は仕様が異なる(ANA側の調達が指示している?)んじゃないか・・・と勝手に邪推です。
ドリンクサービスが始まる頃、機内はナイトモードでキャビンライトが暗めに変更されています。機体は順調に「三沢上空」→「花巻上空」を飛行している様で、揺れもなく快適な夜空の旅です。
再び「ナビタイムコラボ」のカップでコーヒーを頂きつつ、そういえば・・・と「STAR WARS」コラボ仕様になっている「翼の王国」の機材リストページをパラパラ眺めていました。
「B777-300」、「B787-9」はコラボ仕様ですが、なぜに「B767-300」はあの「BB-8仕様」で描かれていないのか。。。どう考えてもこれ、次の号で刷新されるでしょうね(汗)。全部揃ったら記念にちょっとほしいです(笑)。
そして嬉しいことに「B737-800」の欄は本日乗っている「スタアラ塗装」で描かれています。これ1機嬉しいじゃありませんか。
で、よく乗る人、オタクな方は知っている「幻のANA保有機?」も記載されています。
「ミレニアム・ファルコン」!(笑)。・・・昔は「シロナガスクジラ」とかが描かれていた部分ですね。よく見ると最高速度が「銀河系で最速」というなんともざっくりした説明になっています。しかもこれ「6名」しか乗れないんですね。まぁ、戦闘機だからそんなもんか。。。てか、乗れる方ですね。
深夜最終便だったのでキャプテンアナウンスはありませんでしたが、画面で表示してくれたので本日の巡行高度が「FL360」であったことが理解できました。というか、この無機質な航路表示の画面・・・めっちゃ旅情をくすぐるんですよね。これが暗い室内に灯っているだけで空の旅をしているんだなーって気分だったり、外が暗いので長距離国際線のキャビンと錯覚して空路を楽しみ尽くしている感覚に襲われます。「旅情ポイントTOP3」に入るのではないだろうか、という私にとっては大切な景色です。
機体は房総半島の東岸沖から一気に内陸へ向かう進路で進んでいます。このまま行くと羽田到着は23時を超えますので、騒音規制に配慮した「Night Arrival」という特殊なアプローチ経路をアサインされます。住宅地上空を低高度で飛ばない様に、比較的高い高度で千葉上空は通過し、東京湾上で旋回しながら一気に高度を下ろして行く方式です。
この日もストレートに木更津上空へ降下をするのではなく、その手前で東京湾に出て、湾上で高度を降していきました。九十九里浜に入ったころからず〜っとスピードブレーキは立ち上げたままで降下率を大きくしていることが音と振動でわかります。
機内照明の反射などがあるので、なかなか外を撮影することは難しく(明るく取ろうとしすぎると全部機内が写り込んでしまいます)、とはいえ特殊な機材も持ち込んでいないのであくまで雰囲気の写真ですが、午前零時に迫ろうという東京へのランディングお楽しみください。
機体は「22:58」におなじみの「ポーン・ポーン・ポーン・ポーン」の4チャイムが鳴ります。「23:08」にギアダウン(車輪を降します)、みるみるうちに視界の中の景色が大きく、そして明るくなってきます。
そして最終の左旋回。外の景色を注意深く見ていると見えました!「ランウェイインサイト!」(笑)。どうやら今夜は「RWY34R」へ着陸の様です。
直前で美しいD滑走路(RWY05/23)と誘導路の姿を見ることができました!この人口島の上を私の乗った機材は230km/h以上の速度で通過し、ランディングです!
・・・が・・・。
接地と同時に猛烈に横揺れで機体が明後日の方向へ揺さぶられます。その勢いはなかなかなもので、通路にゴトゴト!っと荷物を座席に置いていた人のものが落ちる音が重なるほど。その後も機体をまっすぐに向けるのに苦慮したのか、右へ左へ揺さぶられ続け、車好きならわかるでしょうか「タコ踊り状態」です。
接地後にここまでの激しい修正を受けたことは初めてでしたし、一発めのヨーイング(ねじれ慣性)が猛烈に不意に来たのでかなりびっくりしました。いやー、はじめて「接地後にオフラン(滑走路逸脱)するかも・・・」と身構えた瞬間となりました(笑)。
まぁ、結果こともなく減速し、66番スポットに到着したわけですが、ひさしぶりにいただけないランディングでした。B737は横風時にクラブ姿勢(風上方向に機体を向ける動作)をとりつつ、接地直前に機軸をまっすぐに戻す操作をしないでも良い機材だそうですが、今回は横風成分が強かったのか、接地前後で一気にガスト(突風)が来たのか、とにかく機体の性能以上のことが発生し、対処が遅れた雰囲気です。
こればっかり操作していた人しかわかりませんが、まぁ、久しぶりに荒れたランディングでした。そんな、ランディングのある種の醍醐味を味わい(私自身は揺れる、荒れるなどは好物ですので)ホクホクと降機後、そのまま駐車場へ向かいます。
初便で札幌へ行き、家族の団欒後の日帰り。
これはこれで悪くないもんです。美味しいものも食べられたし。
でもまぁ、そろそろ次は泊まりでどっか行きたいですね。それと海外ネタもそろそろ作っておきましょうかねぇ。・・・と次の行き先を考えつつ、湾岸を走って帰ることとします!
ではまた!
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