マカオ・モーフィアス滞在記 #1 圧倒的な「Yi」で夕食を。

トラベル(海外)

無事香港に到着した私は、スタッフと合流し迎えのリムジンに乗り込んで最終目的地を目指します。

本日の最終目的地は、香港からの移動ということで予想がつく方もいらっしゃると思いますが、そう「澳門」・・・「マカオ」です。私自身別にカジノに興味があって行くわけではありませんが、日本にもその波が押し寄せつつある「IR – Integrated Resort」施設の視察およびビジネスなどなど様々な用事を織り交ぜての訪問ということになります。

通常香港からマカオへはフェリーや高速艇を使用しての移動となりますが(もちろん、セレブはヘリ移動です)、今回はかなりレアな移動行程を使うこととなりました。というのも、現在香港国際空港から、マカオまで実はとても長い橋が建設され完成しているのですが、まだ一般利用には解放されておらず、関係車両や工事車両、そして乗合バスのみが通行できる見事に閑散とした公開前の道路があります。今回は特別許可により、我々のリムジンはこの橋を渡っての陸路移動となりました。

一般車両はほぼ通行できませんので、ご覧の通りガラッガラの道を進んでいきます。

なんと全長55kmにも渡る、香港とマカオを結ぶ世界最長の橋として知られる「港珠澳大橋」。乗合バスではすでに通過した人も多いですが、一般車両の通行はかなり制限されているため、リムジンなどで通過した方はまだかなり少ないはず・・・ということで、多少景色などご紹介したいと思います。・・・その前に、私が説明するより、この橋に関してはWikipediaさんの方がまとまっていると思いますので、そちらに説明をお渡ししたいと思います(笑)

●Wikipediaより

橋は片道3車線(合計6車線)の自動車専用である。香港側は香港国際空港のすぐ東側に作られた人工島にある港珠澳大橋香港口岸が起点となり、市街地と香港国際空港をつなぐ北大嶼山公路(北ランタオ高速道路、North Lantau Highway)に連結される。香港側にある2つの人口島の間は延長6.7kmの海底トンネルになっている。大陸側はマカオの東側を埋め立てて2.62平方kmの人工島(珠澳口岸人工島)を設置し、そこでマカオと珠海へと分かれる。人工島の南側はマカオに属する澳門口岸管理区となっている。出入境ゲートは3箇所に設けられる。中国語では「三地三検」と表現される。

香港・マカオ・珠海側の税関の間でシャトルバスがピーク時は5分間隔で24時間運航される。税関発着や経由のバスの他、香港〜マカオ間の国境越えのバスも運航される。香港国際空港と香港の市街地の間のバスは港珠澳大橋の香港側の税関を経由するように変更された。大橋本体部では、大陸部の「右側通行」ルールが適用され、ドライバーが香港またはマカオの出入境検査場に到着・出発した後、通行車両に対する指示板に基づき、走行調整運転方法の表示に従って、右側通行と左側通行の切り替えを行う。一般車両が通行するには通行ライセンスが必要だが、発行するのは600台分のみ。マカオ側人工島の南側にある港珠澳大橋邊檢大樓にはマカオ市内に向かうバス乗り場(中国語版)、タクシー乗り場、カジノ・ホテルへの送迎車乗り場が設けられている。

ということです。

香港国際空港の敷地から、パスポートコントロールで香港を出国し(さっき入国したのに・・・)、その後税関を車ごと通過して、ほとんど通行車両がいない橋梁部に突入です。

いや〜、ガラガラですね。総延長55kmの橋とか想像もつきませんが・・・。東京都心から西は八王子、東は成田あたりまで全部「橋」ってことですからね、笑えます。

しばらくは空港の近くを走りますので、視界には着陸態勢のキャセイパシフィックが運用する「Airbus A350」なんかが現れたり。

途中海底に潜る工程もありますので、地下トンネルを通行します。出来上がったばかりですので景色はピカピカしており、車線や天高にも余裕がありそうです。・・・右に見えるのは唯一通行が許可されている「乗合バス」です。

橋の上に出ると背後から、さっき乗ってきたANAの「Boeing777-300ER」が折り返して東京へ戻るために離陸していきました。さっきはどうもありがとう〜。

途中でその長い橋の一部全景を見ることができるポイントが現れます。まぁ、見渡す限り橋が続いていまして・・・奥の方はモヤに隠れてしまい見渡すことができない長さです。

2台のリムジンで動いていますが、後続車の様子がバックミラー越しに見えます。とにかく直線の多いトンネルを突き進み・・・。

橋を分岐すると、陸路で「広州(Guangzhou)」へ続いていますので、距離の標識が現れます。このままひたすら南西に進めば陸路でハノイに到達できちゃいますものね・・・。島国で暮らす我々には想像もできないグランドツーリングが可能といえば可能なのが大陸の面白さでしょうか。

右奥にマカオの旧市街が見えてきました。いよいよマカオへのエントリーが始まります。

最後の直線では目の前に摩天楼?が見え始め、長々と55km移動してきた旅路の終わりが近づいていることがわかります。スカイクリアだったらもっと美しく、荘厳な景色が楽しめるのでしょうが、この日は曇りがちでさらに大気もあまり澄んでいなかったため、ボヤァ〜っと目的地が見えているのは残念です。

橋を降り、イミグレーションオフィスのある大きな建物へのエントリーです。このタイミングではパスポートコントロールや税関検査は入りませんので、物々しいゲートはあるもののスルーで車は進んでいきます。

そして、橋が終了すると一旦車を降り、荷物を持ってマカオへの入国をするためイミグレーションへ向かいます。この建物が「港珠澳大橋邊檢大樓」と呼ばれるもので、現在は利用者が少ないため閑散としていますが、今後利用度があがればごった返すんでしょうね。それを見越して建物は凄まじく広い作りになっていますし、イミグレーションも相当な量のゲートが設けられているので、閑散としたした空間を抜けている我々はなんとも言えない気分になるという。。。

入国審査通過後は、そのまま階下のバスステーション、タクシーステーション、リムジンピックアップが一箇所にまとまったロータリーへ赴き、先ほどまで乗ってきたリムジンに再合流し、ホテルへ向かうこととなります。まぁ、乗ってきたリムジンを一度降りてイミグレへ行き、広い敷地を歩いて再度リムジンに乗る・・・って流れはフツーに疲れますし、今後VIP用のレーンなどオペレーションは変更になるかもしれないですね。

「港珠澳大橋邊檢大樓」から旧市街を横目に、橋を渡り、マカオ空港を横目に20分程度(結構渋滞もあるので)走ると目的地のホテルに到着です。

今回はこの「Morpheus(モーフィアス)」に滞在し、マカオを楽しんでみようと思います。

Photo by Melco Resorts, official.

「Morpheus(モーフィアス)」は、マカオの「Melco Resorts」というIRオペレーターが運用するラグジュアリーホテルで、建物の設計は東京オリンピックの新国立競技場問題で一躍日本国内でも有名となった建築デザイナーの「ザハ・ハディド」さんのほぼ遺作となるものです。というのもこのモーフィアスが運用を開始したのは2018年6月15日。建物内に柱のない、外骨格構造を使用し、室内は随所に吹き抜けのある壮大な建築物となっています。外骨格は2万8,000トンの鉄骨を使用し、その鉄骨内に4万8,000平方メートルのガラスがはめ込まれるという「とりあえず一度見ないと凄まじさはわからない」といった超ド級の建築物です。フロントロビーの天井高は約35m、外骨格ならではのとてつもなく高い吹き抜けと、吹き抜けの上に鎮座する複雑な曲線を用いたサーフェス(天井造形物)が見上げる私の平衡感覚を狂わせます。

現在は「DIOR」と「KAWS」のコラボーレションによる展示がロビーフロアで行われており、そのほかの様々なブランドショップが立ち並んでいる姿も「あぁ、IRに来たなぁ」という気持ちを高めさせてくれます。ロビーはホワイトを基調としたスペイシーな空間で、清潔感もあり、緊張を和らげる独特なアロマが空間いっぱいに空調施設を通じて提供をされています。

我々はフロントではなく、35Fにあるクラブラウンジでチェックイン作業を行いますが、このクラブラウンジは宿泊者が朝食を取ったり、アフタヌーンティーやハッピアワーを過ごすための空間となっています。もちろん、吹き抜けの第3階層部にある空間ですので、ザハ氏の素晴らしい建築を視覚的に楽しむことができるプレゼンテーション空間ともなっています。

女性同士の旅行にもおすすめな、美意識を刺激される美しく洗練された空間が広がっています。マカオというとカジノのイメージが強いでしょうが、ブランドショップに入り浸るもよし、SPAを楽しむもよし、クラブラウンジでアフタヌーンティーに興じるもよし、部屋でまったりと過ごすもよし・・・さらにはプールも当然ありますので、ホテルから出ないラグジュアリーステイを楽しむことができますので、ホテルをデスティネーションとして楽しむという旅ができる方には地味にお勧めできる空間なのです。

ちなみにビジネス利用する方向けには、このクラブランジ最深部に実はプライベートスペースが存在していまして、ここを予約利用することが可能です。クラブラウンジ内ではありますが、中にいる人間は完全に見えず、高いプライバシーを保って食事などを行うことができます。もちろん、一般入り口とは異なる出入り口からの入退室も可能です。

プライベートスペースの中はこんな感じです。パワーブレックファスト等にはもってこいの空間ですね。

私達はそれなりにスケジュールが詰まっておりましたので、わずかな時間部屋でリフレッシュしたのち、すぐに吹き抜けの第2階層部にある中華料理の「Yi(イー)」にて夕食をいただくこととします。横たわる龍の鱗(うろこ)をイメージしたという特徴的な各席の区切りとなるバルク(壁)は、デザイン的に刺激的であると同時に、吹き抜けの両側を移動する宿泊者のエレベーターから、食事をしている人たちを見えなくするプライバシー効果も備わっています。

この「Yi」は、地元マカオの新鮮な食材と世界中から取り寄せる極上の食材を使い、広東、上海、潮州、四川、客家など、中国の多彩な地方料理のバリエーションを再構築した、クリエイティブチャイニーズとなっています。中国各地の有名料理を一つのストーリーとしてシェフが季節に合わせて組み合わせ、さらに現代風な一工夫を施したコースのみが提供される、いわゆる日本で言う所の「おまかせ」ディナーという形になっています。それゆえ、テーブルにあるメニューには「宴前小食(Amuse Bouche)」「前(Appetizer)」「湯(Soup)」「鮮(Fresh)」「海(Seafood)」「禽(Poultry)」「菜(Vegetable)」「飯(Rice)」「甜(Sweet)」としか書かれておらず、何が出てくるのかさっぱりわかりません(笑)。全てに想像力を働かせて夕食を食べる、素敵な演出がなされている訳です。

ということで、この日の夕食を写真で振り返ることとしましょう。

また、特別に料理の詳細な解説情報を頂きましたので、普段は手元には残らないメニューの名称もご紹介します。

まずはアペタイザーです。

一品めは「燕の巣と卵白の蒸し物」(Steamed Bird’s Nest Dumpling with Superior Glaze and Guanciale Ham)です。一口含むだけで芳醇なスープの滋味と燕の巣の歯ごたえの良い食感が広がり、これだけで「やばい、ココ美味しい・・・」とノックアウトされました。噂では燕の巣がその構成の90%を占めるほどふんだんに使用されているとのことで、圧倒的に贅沢な一皿からスタートです。

またシェフによると、通常金華ハムを合わせるこの手の料理に対し、イタリアの頬肉ハム「グアンチャーレ」を合わせている点もポイントだとか。

一皿めですでに満足に近い感激を受けている私達ですが、二皿めの「湯」もこれまた素敵でした。これは「金香魚の酸辣スープ」(Hot and Sour Fish Maw Soup)です。酸味と旨味、そして辛味が圧倒的に心地よいバランスでコントロールされており、そこそこのポーションがサーブされますが一気に飲み干せてしまいます。

続く3皿めはこの「Yi」のシグネチャーにもなっている「揚げ蟹爪」(Deep-fried Crab Claw with Almond)です。このアーモンド、しっかりと中の蟹と車海老のムースに接着するように処理されているので、ナイフを入れてもバラバラにはならず、綺麗に切れてしまうのには驚きました。食べているお皿が汚れることなく、美しく食を進めていけます。付け合わせとなる金柑ソースが、さらに味を豊かなものとしてこの揚げ蟹爪をいろんな角度から楽しんでいけるように工夫されている点もクリエイティブな一皿でした。

続いては「湯通し鮮魚と揚げだし豆腐」(Fresh Seafood From the Market)です。白身の味と、揚げ出し豆腐が吸っているスープの味がほどよくマッチし、和食風の中華という感じです。

5皿めは「鳩のロースト」(Oven Roasted Lemongrass Baby Pigeon)です。これまたシェフによると、広東省中山の生後23日の石岐鳩を使い、レモングラスでスモークローストしているそうで、心地よい燻製臭と、口に含んだ後に広がるレモングラスの爽やかな風味により一瞬にして平らげてしまう至高の一皿でした。これは直接手でつかんで食べて欲しいとのことで、手を洗うためのライム入りボールが各人に提供されます。・・・みんな手で鳩にがっつきながら・・・そう、宴の会話も盛り上がるというものです。

6皿めは「日本産蒸しトマトの紫芋ピューレソース掛け」(Steamed Japanese Tomato Stuffed with Quinoa and Vegetables, Purple Sweet Potato Puree)となります。かなり抑えられた酸味と、蒸され強調されたトマトの甘み、そして中に詰め込まれたキノアと野菜の食感が再び胃を活性化してくれます。この辺でソルベが出てくることも多いですが、こういった緩急のつけ方は素敵ですね。

7皿め「飯」と書かれた一皿ですが、ただの「飯」は出てきません。英語メニュー名は「Crispy Sucking Pork Roll and Braised Rock Rice with Truffle」となっており、乳飲み豚をクリスピ-に火を通し、煮込んだ飯米を包んでいます。周囲にはトリュフが飾られ、想像以上にクリスピ-な豚肉と合わせながら食を進めるとかなりお腹は満たされている状態にも関わらず、やすやすと完食できてしまう美味しさです。・・・グルメレポが本業ではないので、この美味しさを完璧にお伝えできず心苦しいですが、ホテルの中にあるレストランという意味でも、単独のレストランという意味でも、美食がお好きな方には一度試していただきたいレストランが「Yi」かと思います。

デザートは「ココナッツソルベ、マンゴー添え」(Deconstructed Mango Sago with Crispy Bean Curd Mille-feuille and Coconut Sorbet)です。はい、文句なく美味しいです(笑)。

最後は男性と女性でことなる種類の中国茶をサーブされ、ディナーは終了となります。

様々な中華を食べてきましたが、これほどまでに洗練され、ポーションも程よく、味付けに癖のないものにはなかなか出会えないと思います。私個人としては二日連続「Yi」でもいいな・・・と思ってしまうほどのクオリティでした。恐るべし「Yi」。これは再訪を心より願います。

我々の短いマカオ滞在の1日目はこのような夕食を食べ解散となりました。あとは素敵なお部屋でぐっすり眠り、明日を迎えるだけです。明日はこのモーフィアスの中を探検し、そしてこのモーフィアスのハイライトの一つでもある、名高いフレンチシェフであるアラン・デュカス氏によるアジア初のレストラン「Alain Ducasse at Morpheus (アラン・デュカス アット モーフィアス )」や、「Voyages by Alain Ducasse (ボヤージュ バイ アラン・デュカス)」で食事をしてみようと思います。

そちらの体験は次の記事でご紹介しようと思います。期待してくださいね。

ではまた!

 

●マカオまでのANAビジネスクラスでの移動の様子はこちら!

この記事を書いた人

東京でプランナーとして働きつつ、様々なフィールドで遊ばせてもらっています。

ON / OFF問わず日本各地、世界各地へ出かけることが多いこと、そして移動手段
である航空機が大好きなことを理由に「航空機を活用した旅」をメインとしたブログ「Days of StyleDept」を書いていたものの、もう少し幅の広い話題を取り扱うブログへの進化を目指してこの「Life with curiosity」へ全面移行。

記事には出て来ない日常も垣間見れる「Instagram」(gulf9_styledept)もぜひフォローしてみてください。

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