憧れの下地島へいったるど!
今日は先日ご紹介したジェットスターの下地島便就航の時に当然のように心に決めていたことを実行しようと思います。
●(涙なしでは語れない)ジェットスター下地島便就航の記事はこちら!
・・・それは
「成田↔︎下地島線に乗る!」
です。
いやもう、当然ですよね。あの憧れの下地島空港にパイロット(および訓練生)以外でランディングできるチャンスができたのであれば、飛行機好きとしては“降りてみる”以外の選択肢はありません。・・・ということでその機会がついに出来ましたので、待望の下地島空港へ向けて出かけることとします。
●ちなみに訓練時代の下地島のお話はこちら!
と言ってもですね、ジェットスターの下地島便の運行スケジュールは以下の通りになっておりまして・・・
便名 | 出発地 | 出発時刻 | 到着地 | 到着時刻 |
GK323 | 成田国際空港 (NRT / RJAA) | 07:25 | 下地島空港 (SHI / RORS) | 10:25 |
GK324 | 下地島空港 (SHI / RORS) | 11:10 | 成田国際空港 (NRT / RJAA) | 14:05 |
※当該スケジュールは2019年10月26日までのスケジュールとなります。
※3/31-4/8、4/30-5/6、7/1-10/26 は毎日の運行
※それ以外の日程は個別に運航日が変動しますので、各自お調べください。
おおぅ、成田空港集合が6時台やんけ・・・(汗)という、ド早朝便です。羽田なら別に気にならないですが、成田6時はそこそこ家を早く出ないといけませんので、出発からして気合が入りますね(笑)。ということで、私も5時台に駐車場を車で出発しまして、雨のそぼ降る東関道を一路成田へ向けひた走るわけです。
駐車場がないのよ、成田第3ターミナル(通称LCCターミナル)!
そして、ジェットスターを活用される方には是非知っておいてほしい情報として「成田 第3ターミナルに駐車場はない」ということです。てか、LCCターミナル作っておいて駐車場ないとか、どーなってんのよNAA(成田国際空港株式会社)!って感じですが、隣接する(っていっても徒歩15分はある)第2ターミナルの駐車場を利用します。そこから連絡バスを使えば5分、歩けば15分程度って感じですかね。不便ですが、目くじら立てるほど不便ではありません。・・・でも、ターミナルにドロップオフもなければ、駐車場もないのは不親切だと思います。
まぁ、散歩がてら歩けばちゃんとずっと屋根付きの通路で移動できますので雨の日でも困りはしません。様々なデスティネーションへ向かう色々な格好(南国へ出かけそうな人、北海道方面へ出かけそうな人・・・)の旅客と一緒に、早くチェックインしたい気持ちでターミナルを目指します。・・・この辺の写真は諸事情あってないので、今回の記事は文字が多くごめんなさい。
適当な写真がなかったので、別の同行者が偶然iPhoneでキャプってたやつを拝借・・・
第3ターミナルに到着すれば、自動発券機に予約番号を入力し、バゲージタグを発行させたらそれをリモワに巻きつけ、荷物預けの列に並ぶだけのシンプルオペレーションです。荷物カウンターでは機内持ち込みの手荷物に別のタグを巻きつけられ全ての準備が完了となります。・・・ちなみに機内に持ち込める手荷物の重さは「7kg」までですので、その辺計算して荷造りをする必要がありますね。カメラやPCなど、私のリュックは軽そうに見えても実に「5.9kg」ありましたので、結構重いんだな・・・と再認識です。
この後はX-RAYを通過し、ゲートまで歩けばもう機内へ進む一歩前まで作業が完了となります。
さぁ、憧れの下地島へ!GK323便の機内へ突入!
私が本日移動する便はジェットスター・ジャパンが運行する「GK323便」、使用機材は「Airbus A320-232(JA24JJ)」、飛行距離は1,267mile、予定飛行時間は2時間47分となっています。
6時55分・・・出発ゲートである162番ゲートから一旦ランプ(地上)へ降り、タラップ(航空機に接続された階段)を登って機内へと歩を進めていきます。LCCですと搭乗機を見ながら機内へ進めることが多いので、飛行機の大きさや空気に漂うジェット燃料の香り、外界の空気、離発着する航空機の音などを肌で感じることができるのがとても旅情を掻き立てます。
行きの便はアップフロントシート(前方席)が完売していましたので、後方席の窓側を取りました。というのも、下地島空港へのランディングの場合、あの有名な滑走路17番(RWY17)を満喫するには左側の窓が最重要だからです。これは下地線に乗ろうと考えられている方は是非覚えておいてください。足元の広さより、左側の窓!なのです。
確かに座席に座れば多少シートピッチが狭く、窮屈感は否めませんが文句を言うほどではありません。就航以来非常に高い予約率を誇るとされている便だけあって、この日もほぼ満席というジェットスターにとってはドル箱路線がいきなり誕生したなぁ・・・という印象です。窓の外を見れば降りが強くなってきた雨のせいで雨滴が多く、隣で羽を休めているジェットスターのA320が雨に打たれている様子が目に入ります。
7時27分にプッシュバックが始まり、エンジンをスタートさせたのち滑走路へとゆっくり動き出します。そのまま、3タミからは最も近いRWY16Lへ到着。一回機体を完全停止させた後、2機のインターナショナルエアロエンジンズ製の「V2527-A5型エンジン」が猛烈なジェットブラストサウンドを轟かせると同時に、機体がゆっくりと動き出し、そして猛烈な加速へ移行します。下地島までの燃料、そして満席の乗客を乗せているにも関わらず、パワーのあるエンジンのおかげで比較的短い滑走距離にてA320は空の乗り物へと変化します。直後真っ白な雲の中に機体は飛び込み、私たちから景色を奪ったまま上昇を続けていきます。
しばし雨雲の中を翻弄されながら上昇すると・・・
雲がちながらもやっと青空の領域へ到達しました。飛行機は出発地の天候にかかわらず必ず青空が見れるのが毎度ながら最高です。気持ちが一回リセットされるような、そんな乗り物はやはりコレだけじゃないかなぁ?と乗るたびに思います。
私のチケットは購入時に機内で使用できる500円分のバウチャーを付けていましたので、ベルトサインが消えた後にキャビンクルーが座席まで来て「500円分のバウチャーがある旨、メニューから希望の商品を選んでおいてほしい旨」を伝えたのちに順番に機内販売に写ります。・・・ご存知かとは思いますが、LCCには「機内でのドリンクサービス」はありませんので、各自用意して乗り込むか、機内で欲しい飲み物を購入するか・・・の二択となります。私は、バウチャーを使って「ブルーベリーとチーズのマフィン」と「ホットコーヒー」のセットを購入(JUST 500円!)し、徐々に雲が減り、青さが増してくる空を眺めながらまったりと過ごすこととしました。結構機内販売では様々なもの(カップラーメンとかも買えます)が売っていますので、バリエーションと利便性という意味ではフルサービスキャリアの国内線より自由でいいかもしれないですよ?機内の過ごし方を自分なりに確立できればLCCって利用価値が高いと思います。成田からも専用のバスで都心まで帰れますし、上手く使っている方は本当にLCCの恩恵を最大限受けながら日本各地への頻繁な旅行を楽しんでいるようです。
う〜ん、飛べども飛べども晴れ渡った青空は出てきません。この時期日本近くにとても強力な梅雨前線が停滞していたことと、台風が台湾付近に発生したこともあり、鹿児島以南は猛烈に湿った空気がたまっており、雲の博物館状態だったんですよね。。。まぁ、そういった地球の気象を上空から眺めることができるのも航空機旅行の楽しみといえば、嘘ではないと思います。
いよいよアプローチ、下地島空港へ!
諸事情でいつもの様に音楽を聴くことができなかったので(ジェットスターのせいではありません)、後半やや退屈でしたがいよいよ機体は高度を下げ始めます。先島アプローチにコンタクトして、丁度那覇と宮古島の中間地点から一気に降りていく雰囲気です。宮古に近づいても雲は点在しており、スカッと晴れた空を眺めるというわけにはいきませんが、空も海も真っ青であり、一目で南国上空にいるのだ・・・ということは理解できる風景が広がっています。既に沖縄、先島諸島群は梅雨明けしていますので3月の「成田↔︎下地島線就航」の際の「地獄の北風」(←3月就航時のエピソードを参照のこと)は既に吹いておらず、南風の季節ですので機体は迷うことなく宮古島の北岸沖を通過して、下地島へのアプローチを開始します。
機体の外にはサンゴ礁が現れ、エメラルドブルーやコーラルブルーに輝く水面が視界に現れ、機内はいよいよ楽園への着陸を前にテンションが高まっています。そこらじゅうからiPhoneや一眼レフのシャッターを切る音が聞こえ始め、ソワソワした空気がリゾート便としてのなんともいえない機内テンションを助長していくのです。
ずーと下地島便では活用されていくであろう「Y576」のルートから、下地島空港へのファイナルアプローチを開始する地点である「DIANA」ポイントが来たようで、機体はグググーっと左旋回を始めます。ここを通過すれば最後の「AYAGU」を通過した先には滑走路が待っているのみです。・・・DIANAの旋回時にはかなり低い高度になっており、AYAGU頃からフラップの展開と降下率調整のためのエンジンパワーの使用が顕著になってきます。・・・訓練を見ていた時代はこのコーラルリーフの上を旋回し最終進入してくる訓練機を眺めながら「訓練とはいえ絶景だろうなぁ・・・」と思っていましたが、その絶景をついに空から眺めている自分に感無量の時間が始まります。数々の訓練生の挫折や希望、夢や苦悩を飲み込み、様々な感情で眺められてきた下地の海が今私たちの眼前に広がっているのです。
ギアダウンをするといよいよ最後のもっとも緊張し、テンションの高まる時間のスタートです。目一杯展開されたフラップと、横風が入りアラインがずれるたびに修正を繰り返し揺れるシャークレット付きのウイング。着陸前の航空機の操作としてのハイライトではありますが、今日はそんなことよりも、外の景色です。着陸の30秒くらい前になると一気にそれは現れます。
最後に掲出している動画からのキャプチャですが、ヤバくないですか?この海・・・
今までも十分青い海でしたが、RWY17沖のサンゴ礁を超えた瞬間、インナーリーフには眩いばかりの表現ができない青・・・通称「下地ブルー」と呼ばれる浅瀬が出現するのです。この青が機内から目視できた瞬間機内では拍手や歓声、シャッター音・・・おそらく乗客の想像を軽く10倍は超えている絶景にみな驚き、楽園の存在は嘘ではないことを理解するのです。いやマジで。
そのまま普段我々が航空機を撮影しているかの有名な「17END」を飛び越え、機体は離島空港とは思えない3,000mもの長さを誇る滑走路へ接地します。窓の外には強い日差しに照らされたアルファルトと、とても小さなターミナルが見えるだけで、景色だけでは海外のリゾートアイランドへ到着したんじゃないか?という気分にさせられます。
オープンスポットの様な場所へ機体はゆっくりと停止し(※下地島空港にはターミナルからボーディングブリッジを渡って搭乗する設備はありません)、タラップ一本が機体にくっつけば到着です。窓からは訓練生が眺めていたであろう下地島空港の景色が一望でき、「あの景色は見ることができないんだろうな・・・」と思っていた過去の自分に照らし合わせると感無量、感涙、達成感の塊です。ここで簡素なタラップを教官と訓練生が訓練機に登っていく姿を見ていたあの時の記憶が鮮明に思い出されてしまいます。。。
機内から、下地島空港のランプへ降り立つまでの風景はおそらくこれを見ていただく方が良いと思いますので、動画をご用意しました。大雑把な動画ですが、この空港のスーパーリゾート感は掴んでいただけると思いますよ?
いかがでしょう?
振り向けば真っ青な空にシルバーの機体、そして機体をバックに写真を撮る旅行者たちの姿。
これを楽園と言わずしてどこを・・・。(憧れの地補正MAXですが)
最&高な景色ですよね。飛行機好き、旅行好き、南国好き、空好・・・誰でも虜にする様な景色です!
ターミナル中にはにはプール(入れませんけど)まで備わったまさに楽園空港の景色に乗客全員テンションMAXです
旅客はこのまま地上を歩き、そのままバゲージクレイム棟へ入ります。扉が解放されており、外の風が入ってくるターミナルはまさにリゾート。こんな素敵な空港に出会ったことはない、という位凄まじく開放的で心踊る空港になっています。美味しいコーヒーやサンドウィッチ、はたまた「17END」なんて小洒落たアイスバーも売っている空港内カフェ「Grab & Go」なんかもあり、飛行機に乗る予定がなくてもお茶しにくる楽しみもあるかと思います。
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●日本一美しく、そして映える空港だと思われる「みやこ下地島空港」の情報はこちら。
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・・・因みにですが到着後すぐに折り返しで東京へ戻ってゆく機体を見ようと17エンドへ出向いてみました。・・・出発時にはいきなり曇天となり先程までの晴天が嘘の様ないかにも南国らしい天候の急変(この後スコールに襲われてビショビショになりました・・・)もあって、美しい景色の中での出発の様子は撮影できませんでしたがね。
なかなかラスボス感のある風景になってしまいました。到着からわずか30分足らずですので、天候というものは難しいのだなぁ・・・と改めて感じます。
搭乗機(JA24JJ)が東京・成田へ向け離陸です。下地島まで運んでくれてありがとう!ですね。
猛烈なジェットブラストサウンドを置き土産に鉛色の空へ消えていきました。
ちなみに、国土交通省のサイテーションも訓練をしていた様で。タッチアンドゴー、リジェクテッドテイクオフ、ミストアプローチ、シングルエンジンテイクオフ等かなり濃いメニューを訓練されていました。
さてさて、この下地島空港へのランディング、当然ですが私の文章だけでは伝わらないと思いますので、「DIANA」ポイント手前からノーカットでお届けする映像をご用意しました。ぜひ、下地へ旅行した気分になりつつ、そしてこの景色を実際に見たい!という気持ちになっていただければ幸いです。ノーカットだと長すぎるので、部分的に高速処理を掛けていますが、思う存分下地島空港RWY17へのランディングの様子をお楽しみください。
●憧れの下地島線に乗ってみたいという方は下記「ジェットスター・ジャパン」WEBSITEをチェック!
どうでしょう?この路線乗ってみたくなったのでは???
私はもう、もう一度乗りたくてうずうずしています。最高の天候の時にここに降り立ったらもう昇天出来るくらい美しい風景が見れるのでしょうね。残念ながら帰りも雲が多く、あまり良い絵は撮れませんでしたので、今回は復路のお話はなしとしておきます。
ではまた!
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