シカゴからANAファーストクラスで帰ります! : シカゴ → 羽田 (NH111 / ORD-HND / First Class)

トラベル(海外)

「UNITED Club」でヌクヌクと午後の時間を過ごしている私ではありますが、約2時間弱のトランジットを使って撮り溜めた映像の整理と編集をしたりして過ごします。また万が一もありますので先ほどラガーディアで落としたカメラのデータをHDDにバックアップするなどデータの突然死にも備えて過ごします。

●ニューヨークからシカゴまでのユナイテッド国内線エピソードはこちら!

しかし、シカゴ空港は過去訪れた時と印象が違うのはこれ、改修されてるんですかね?なんかめちゃくちゃ自然光が取り入れられていて、明るいだけではなく光線の具合が時間と共に移ろってゆくとても美しいターミナルです。・・・そういえば最近シカゴトランジットしてなかったなぁ・・・と今、思い出しました。

ラウンジに入る前に少しターミナルをうろうろしてスナップを撮りまくっていました。

ラウンジ内でボーディングタイムが遅れる旨の連絡はあったので、少し遅れてゲートへ向かいます。・・・本日の搭乗機でも写真に収めておくかと窓の外を見やれば駐機していたのはこの機材。

そう「ANA StarWars Jet / BB-8」。期せずして本日は「スターウォーズフライト」となったようです。

スターウォーズに特別な感慨はないものの、特別塗装機である点はブログを書くものにとってはご褒美の一種ですよね(笑)、どうやらカメラを落とした分、機材運はあった様でなんとかモチベーションを保ちながら帰れそうです。

・・・といいつつ、わたくしあまりスターウォーズに興味ありませんで、思ったよりテンションあがってなくてすみません(笑)。
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帰りはファーストクラスで!

定刻の10分遅れとなる現地時刻の16時丁度にボーディングが「Group1」から始まります。この日の「Group1」は5-6名でしたので一瞬で機内へ。これから約12時間を共にする座席とご対面です。

復路は「ファーストクラス(First Class)」をとりましたので、私の座席である「2A」へ進みます。見慣れた”漫喫スタイル”の座席を目にしながら、身の回りのものを仕舞ったり、ブランケットの位置を変えたりと過ごしやすい様にカスタマイズしていきます。ANAはこの夏に「ファースト」「ビジネス」ともに新仕様の座席を導入し始めていますので、ある意味「消えゆくファーストクラスキャビン」ということで乗れるうちにこの古いタイプも堪能しておこうと思います。

●ANA新・ファーストクラス、新・ビジネスクラス導入速報の記事はこちら!

●ロンドンからのファーストクラス搭乗記はこちら!やっぱり美味しい鯛茶漬け!

新しい「ファーストクラス」、「ビジネスクラス」搭乗リポートは現在準備中ですのでお待ちくださいね。圧倒的進化や、快適性の向上など素晴らしい体験でした!・・・もちろんネガポイントも・・・ありますよ!(笑)

16時19分にドアクローズをすると、前後してウェルカムドリンクが配られます。ビジネスでは味気のないプラカップで出てきますが、ファーストクラスの場合はガラス製のグラスにてドリンクが提供されます。まぁ私の場合はお酒が弱いのでいつもオレンジジュースですが、シャンパンを頼んだ場合のしずる感はビジネスの比ではないですよね、参考までに過去血迷ってシャンパンを頼んだ際の写真も載せておきます。

◆シャンパンだと写真映えが100倍いい!(笑)・・・ノンアルも映える飲み物希望!(笑)【過去参考写真】◆

16時30分にタクシーアウトを行い誘導路をしずしずと・・・ではなく、これまたセンスなく中央線上の誘導ランプをガシガシ踏みながら(要するにキャビンをドシドシ振動させながら)進みます。・・・もうこれ何回も書いているんですけど、誘導ランプは踏むな!タクシーはもっと上品に前後横Gも最小限で且つ最速で滑走路まで進むセンスを見せてほしいものです。この辺のエピソードは故内田モトキ氏の著作『査察機長』を読んでいただくとよりフライトが楽しくなると思いますのでお勧めします。

さて本日私たちを羽田まで連れて行ってくれるのは「NH111便(ORD-HND)」、使用機材「Boeing777-300ER(JA789A)」、飛行距離「6,297mile」、予定飛行時間「12時間24分」となっています。

◆◆◆

16時41分にはシカゴ・オヘア空港のRWY28Rからスムーズに離陸、すぐに右旋回で磁方位を北西へ向けたのち48分にはベルトサインオフ、17時10分には最初の巡航高度であるFL300(高度約30,000ft)に到達し夕食の提供が始まります。

ファーストクラスの夕食をご紹介

最近のルーティンとなっている梅酒のソーダ割りを皮切りにアミューズが提供され、ロングフライトのひとときの安らぎでもある食事の時間がスタートです。ご覧いただいているアミューズのチーズクラッカーの左側に写っているボール状の料理「ぶどうとクリームチーズのピスタチオボール」が絶品で結構気に入っています。

既に暮れてしまっている空の世界の漆黒の闇を眺めながら、旅客の食事のスピードに合わせて最適なタイミングで次のお皿が提供されるファーストクラスならではの(まぁ最近はビジネスもそうとうジャストインタイム感はありますが、混んでいると待たされることもありますよね)洗練されたホスピタリティを楽しみます。

今回の便ではまずは「和食のアペタイザー」を選択しました。

・鮟肝ゼリー寄せ
・ちしゃとう唐墨和え
・煮鮑
・公魚甘露煮
・煮豆入り杵大根
・玉子カステラ
・子持ち昆布
・金柑蜜煮

が提供され、これまた米国搭載ではありますが一品一品がとても上品な味付けであり、機内で食べている和食とは思えない程のしっかりした美味しさになっています。特に金柑蜜煮などは金柑のみずみずしい柑橘感をほどよい甘さで口の中に届けてくれるので食欲が増すと言いますか、まさにアペタイザーにうってつけの一品だなぁ・・・と感心しながら頂きました。

次なる「お椀」は、

・金目鯛と薄氷大根

となっておりまして、海外帰りの身には心にも体にも沁みる「ザ・出汁の味」を上品に届けてくれます。しっかりとヒーティングされた熱いお椀ですので、ひと啜り(すすり)ひと啜りが舌や喉、そして胃に沁みて、極上の気分で癒されていきます。あぁ、日本人(笑)。

出汁に癒されたあとはお醤油?に癒されます。はい「お造り」です。

・ハマチ炙り
・鮪炙り
・墨烏賊焼き霜

がご覧の様に和食の美を感じさせる器とともに提供され、この頃には完全に今地上1万メートルの上空で食事をしていることも、日本にいないことも忘れ去ってしまいます(笑)。さすがにファーストクラスの和食は海外搭載でも妥協がないというか、おかしな日本食が出てこないので安心して箸を進めることが可能ですね。

次は「小鉢」「温物」「主菜」と進むはずなんですが、なぜか私のテーブルには「大鮃のローストと海老のソテー アメリカンソース」が到着しています。・・・これはクルーのミスなどではなく、和食の温物と主菜にいまいち気乗りしなかったため、メインだけは洋食を出してくれ・・・と無茶をお願いしていたのでこうなりました(笑)。まぁ、そういう無茶ぶりしまくれるのもファーストの良さですよね(・・・ってビジネスでも若干お願いしてる時がある様な・・・)。こちら、349kcalのヘルシーメニュー(笑)。機内では魚を取ることが多い私ですが、この一皿もしっかりと美味しく、満足のいくディナーとなりました。ご覧のソースもしっかりと味がついてはいるものの、食べ飽きるほどしつこい味付けではなかったので比較的多めのポーションではあったものの完食です。

 

最後の〆となるデザートは以下の4種類から選べたのですが、

・アイスクリームのアソート
・ブルーベリーのチーズケーキ
・温かいチョコレートケーキ バニラアイスクリーム添え
・フルーツ

私は「アイスクリームのアソート」を頂きました。・・・まぁ、いつも思うんですがANAのデザート担当は確実に味音痴かデザートに対して興味ないひとじゃないかと思います(笑)。一気にクオリティが落ちるんですよね、いつもデザートで。なんだろこれ。デザートだけはマジでそろそろ挽回して欲しいですね。ファーストでこの程度ですからね、ビジネスの時は正直当たりを引くと「なんてことだ!」って思うくらい美味しいデザートが出てくることはレアです。

寝ようと思ったら隣の席には!?

食事も終わりましたし、窓の外は漆黒の闇ですので何もすることがないっちゃーないし、旅の疲れもありましたのでしばらくの間仮眠を取ろうといつもの通り「空いている隣席」をベッドにしておいてもらい、隣の席に寝に行こうと動き出したらすでに先客がいました・・・。

 

ヨーダ!!!

 

めっちゃ目を開けて寝ている!・・・いや、そこじゃなくて。

まぁ彼は僕のベッドを勝手に占拠した先客ではなく、チーフパーサーさんの心遣いで機内でガシガシ写真を撮っている変な客(私)のために「こういうのお撮りになりますか?」とわざわざ用意してくださったものなんですね(汗)。この前のファーストの時はオーロラに案内され余った布団で窓を塞いで撮影を手伝ってもらったり、毎度写真ネタでいじられるのがファーストクラス・・・というイメージが自分の中で出てきましたが実にありがたいご配慮ですね。

仮眠・・・そして到着前の朝食を

そんなヨーダ大先輩は私の撮影の後、ビジネスクラスをパトロールに出かけて行かれたので私は隣席のベッドで軽く眠ることとします。

寝始めたのが19時過ぎなのですが、やはりファーストクラスの布団は居心地が良くて本当に快眠しちゃうんですよね・・・(汗)。結局5時間半も寝まして(笑)いやぁ、もう完全に休養完了ですよ。

離陸後8時間のタイミングとなる24時48分、もそもそと起床し隣の席(本来の私の座席)に戻ります。すぐに起床を察知してくれたCAさんが座席まで来てくれたのでコーラをお願いしてまずは喉を潤し目を覚ましてゆきます。モニタ−上の残り飛行時間は「4時間35分」の様です。キャビンは寝静まっており、わずかなアンビエントライトのみが点灯する静寂と暗闇の空間です。ゴー・・・という巡航中の静かなエンジン音と機体が時速800kmを超え空気を裂いて突き進んでいる風切り音だけがその空間を支配しています。

機内の天井にあるアンビエントライトはアンバーの色彩にしてありますが、座席の画面横についているアンビエントライトは白色です。やはり白色ですと多少強めの灯になってしまいますが、この点が新しいファークトクラスの座席「The Suite」では改善されていましたのでこちらは別の記事でご紹介しようと思います。様々な部分が使いやすくアップグレードされていましたよ!

たっぷりと寝ましたので当然小腹が・・・ですよね。今回は「鯛茶漬け」を積んでくれているんじゃないか?と期待したのですが、残念ながら今回のメニューでも鯛茶は積んでおらず「鶏ささみと叩き梅のお茶漬け」を頂くこととしました。こちらは特別な出汁ではなくお茶でのお茶漬けにはなりますが、さっぱりしたささみの美味しさを叩き梅がさらに爽やかにしてくれているのでまったく動かずカロリー消費の少ない機内で食べても膨満感を感じることなく美味しくサラサラ頂けてしまいました。行きとは違い帰りは胃が疲れていることが多いので「たこ焼き」とか「カレー」の様な重めのものを頼まない傾向がある気がしますね。なお軽食ですが、ラーメンは相変わらず「一風堂」ですし、カレーやうどん、ガーデンサラダなども頼むことができます。

この後コーヒーを飲んだり、映画を見たりと再びゆっくりしていたのですが、どうやら寝ている間に北緯70度50分を超えた様で今回はかなりの大圏フライトだということになりそうです。確かになかなか見ないこの描き方をしていますね・・・、条件が良ければ完璧にオーロラルートではありましたが、この日はまったく出てきてくれず。ちょっと残念ですが、そのおかげか静かな夜を過ごすことができました。

●こちらが大圏航路のNH111(今日の便)です

●こちらは別日に乗ったニューヨーク線となるNH9の航路です

高度はFL320からFL340へステップアップし燃費をどんどん稼ぎ出しています。深夜3時52分、日本時間の18時52分、いよいよ機体は北海道の上空へ差し掛かります。同じタイミングで高度はさらにステップアップしFL360へ。

到着の目処が見え、機内サービス的にもギリギリのタイミングで朝食のラストオーダーですが、私はそこまでお腹が空いていませんでしたので軽く「シリアル」と「カフェラテ」を頂くこととしました、もちろんミルク多めです。既に日本領空ですので気分は国内線ではありますが、普段国内の利用時に自分の周りに4クラスの長距離国際線機材が、長旅に疲れ眠い目をこすりながら母国到着を目前に準備をしている旅客を乗せ飛んでいるとはなかなか想像できませんが、実際に我々の周りを飛んでいる航空機の多くは国内線ですからね、空ってのはつくづく不思議だしロマンのある空間です。

最後にフルーツを食べ、胃の調子を整えると同時に体をスッキリさせ、食べ終わった後に着ていたリラックスウェアから私服へ戻るべく着替えに出向きます。あ、そういえば書いていなかったですがファーストクラスは全旅客分(8名)のリラックスウェア(コットンでできたスウェットの様なもの)が座席に置かれていますので多くの方は離陸後にこのリラックスウェアに着替えてだら〜っと過ごします。締め付けのないゆったりしたフォルムのウェアですので血液の循環を滞らせることなく、長時間のフライトの疲れを抑制する効果が確かにあるので、最初はわざわざファースト乗ってこんな人間ドックみたいな格好しなくても・・・と思っていましたが、最近はこれを着た方が寝やすいですし、疲れも少ないので体調に合わせ全てを着替える場合と、上だけ着替える場合など・・・いずれにしてもリラックスウェアを着た姿で過ごしています。

※さらにどうでもいい話ですが、このリラックスウェアは持ち帰り用のバッグも配られていますので自由に持ち帰ることができます。

さらにこのタイミングでチーフパーサーさんより何かを手渡されました。よく見てみると「BB-8 Jet 搭乗証明」とあります。記念フライトではなく毎日飛んでいる特別塗装機なのにこんな搭乗証明書が出ることを知らなかったので驚くと同時に「いい記念になるなぁ」と嬉しくなりました。紙ではなくカードスタイルというのがより好感度高いですね!

さらに搭乗証明書と一緒に写っているのが刷新されたファーストクラスのアメニティです。更新前は「Samsonite」でしたが「Globe Trotter」のケースに変わりました。なかなかオシャんな色使いですよね。中身のブランドは「The GINZA」のままで変更はありませんが、少し容器が変わっていました。・・・アメニティに関しましては下の記事にもう少し詳しくまとめましたのでご覧ください。

ファーストクラスのルーティン「到着前の日本茶」で締めくくる

時制を日本時間にします。19時51分に機体はTOD(Top Of Descend:降下開始点)となり、一気に羽田に向け高度を下げ始めました。失ってゆく高度と、98%の飛行時間を消化し残り少ない空の時間を惜しむ様に、ファーストクラスでは恒例の「最後のお茶」が提供されます。ビジネスクラス、エコノミークラスでは既に全てのサービスを終了し次の瞬間になるだろう最終進入の合図(ポーン、ポーン、ポーン、ポーンのチャイム)を静かに待っている時間帯ですが、ファーストクラスではこのタイミングで最後のサービスがスタートです。各旅客へのチーフパーサーからの挨拶があり、日本茶とともに12時間を超えるフライトをお互いに振り返ります。

日本茶を飲み干す頃、図った様に機内ではチャイムが鳴り響き、リラックスポジションに倒していたシートをアップライトポジションに直します。高度が下がったことにより空気温度と風が変化し、機体は強めのタービュランスに揉まれながらどんどんと速度と高度を落とす反面、姿勢を維持するために巡航中よりもエンジン出力を可変させることによる大きなエンジンノイズが響きます。さらには全ての機内照明が明るく点灯したことにより私たちはこのフライトの終わりが本当にすぐ目の前にあることを悟るのです。

20時22分にギアダウン、続いて26分には強めのハンガーウェーブに機体を左右に揺さぶられつつもしっとりとした接地ショックを伴い羽田空港のRWY34Lへランディングです。ついに日本へ帰ってきましたね。12時間45分のフライトが幕を閉じました。・・・やはりファーストクラスは豪華な料理やお酒などではなく、世界中を飛び回る忙しいビジネスパーソンや富裕層がゆっくりと羽を休め、次の目的地までの英気を養う空間として使われている姿が正しいなぁ・・・という気がしました。好きな時に好きなものを食べ、あとはひたすら体をフルフラットの羽毛ぶとんで休める・・・睡眠の質と休養の質が高いサービス空間ですよね。ファーストに乗るたびにブログネタを集めるよりもついついいつも長く寝てしまうのはその証左じゃないかと思います(笑)。

さ、さっさとバゲージクレイムで荷物をピックしたらいつもの喫煙室で一服してピューっと自宅に帰ることにしましょう。また来月もニューヨーク、そして往復新機材ですので今回レポートした旧機材のビジネスクラス、そしてファーストクラスがどう変貌したのかをお届けしたいと思います。どうぞお楽しみに!

 

ではまた!

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●往路の「羽田→ニューヨーク」ANAビジネスクラスの旅はこちら!

●ニューヨークから直行便を使用したファーストクラスの旅はこちら!

【コメント・メッセージ】

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