さてさて、新しい旅の時間がやってきました。
今回も最近の私の渡航ではおなじみの「ブリュッセル」です。
ですが、このブログを多く読んでくださっている方なら分かっていただけると思いますが、私はどちらかというと「経由便フェチ」です。ダイレクトフライトよりは、トランジットを楽しんで目的地へ行きたいタイプなので、今回もエージェントには無理を言ってそういった旅程を組みました。
私にしては珍しい「羽田発」が本日の搭乗便です。旅情豊かな成田が個人的な好みなのですがね。。。まぁ、旅程や様々な事情で羽田を選択せざるをえなかったのが今回なので、諦めて羽田を楽しみます。とはいえ、オープン直後から比べれば随分とマシになってきているとは思いますがね、羽田の国際線も。
成田の「Zカウンター」(ANA SUITE CHECK-IN)に比べればなんの特別感もない、羽田のファーストクラスカウンターではありますが、空いているのがせめてもの救いです。この日はビジネスのカウンターも結構空いていたので、時間的なものかもしれませんが大きなストレスなくチェックインを完了し、これまたしょっぼい優先検査場(・・・というよりは、優先検査レーンですね)を通過し、イミグレへ向かいます。
はい、本日は経由便区間(ファーストレグ)をファーストで移動します。・・・しかし昨今のANAのこの味気ないボーディングパスなんとかならないんですかね(汗)。コスト削減感が半端ない(笑)・・・人生の思い出に、とかファースト乗る人がこのチケットみたらどういう気分なんでしょうねぇ。近年はデジタルボーディングパスが主流ではありますが、折角こういうバウチャー発行するんだったらもっとデザイン含めてこだわって欲しいものです。こういう所からブランディングってスタートしてるんだよ?っていう細かい改善がANAには本当に見られなくて残念至極です。
なんて、文句をタラタラいいつつ、これは大好き(笑)絶品のラウンジカレーを軽くお腹に満たすことにします。この日の「SUITE LOUNGE」は激混みでして、なんとも落ち着かない「スウィート空間」になっちゃってますが、この辺も「うわ〜やっぱ羽田だわ〜」と成田好きの私としては萎えるポイントでもあります。
すごく珍しくラウンジに並ぶ食材っぽいものを撮影しました。まぁ、この辺はもっと詳しいブログとかあるんでそっちを見ていただくとして(笑)。ラウンジのダイニングサービスとかを利用しない限り、ぶっちゃけ「SUITE」でも「ANA LOUNGE」でもどっちでもいいよ?ってのが私の感想です。よく「さすがSUITE LOUNGE!」みたいな記事も見ますが「いやぁ、そんなことないだろう」と。ラウンジに入ってすぐに「お座席までご案内します」みたいなアテンドの方のサービスとかは違いますが、そこまでのホスピタリティ無くてもいーじゃない?っていう感じなのであまり有難みは感じていないかもしれません。「俺はファーストの客だぞ、跪け!」っていうキャラでもないしね。落ち着いた空間に美味しいものと、適度な飲み物を置いておいてくれれば十分です。
SPAとか、プライベートダイニングみたいな「すんごいラウンジの世界」にご興味がある方は、ぜひ私より強烈な世界で毎日世界を飛び回られている『The Platinum Lifeさんのブログ』をご覧いただくととても参考になると思います。同じラウンジや便を使っていても全然見えてる世界が違う、とはこのことです。
さて、十分にラウンジで休息も取りましたのでそろそろ私をまずロンドンまで運んでくれる機材に搭乗をしようと思います。搭乗スポットは写真でもわかるように「111番」からとなります。午前11時を少し回ったタイミングでボーディングがスタート。ファーストから搭乗が始まりますのでとても早いタイミングで機内に足を踏み入れます。
本日の座席は「2K」。ファーストクラスは2列しかありませんので、後列のスターサイド(右舷)窓側席ということになります。上の写真はちょうど目の高さから撮影したものですので、座席に座った際の景色はおおよそこんな感じとなります。まーったく他の人のことは見えませんし、ほぼ気配もわからない感じです。
座っている座席の雰囲気はこんな感じです。椅子自体はめっちゃ広い!って訳ではありません。まぁ、とても余裕があって居心地は最高ですけどね。アームレスト部分が広いのもとっても腕の置き場に困らず快適です。・・・モノを置きまくってどこかいっちゃうのにはお気をつけください、意外と揺れとかで落ちますので。
ちなみに本当のボーディング時はこういった形で座席が用意されています。こちらはお客様がいなかった隣の席ですね。サイドテーブルの上の部分は後方へスライドさせると隣の席とつながりますので、ご夫婦やカップル、親子で乗るときに便利な構造です。(とは言っても、ここ開け放っても普通に座ってればお互い見えないですけどね・・・覗き込まないと・笑)。
まずはおなじみのウェルカムドリンクをゴクゴク飲み干していきます。(シャンパンじゃないんかーい!というツッコミは甘んじてお受けします)
ジュースを飲んでいるといよいよファーストの旅客も揃ったようで、出発ムードが高まります。結局この日は両窓側=完売、通路側1名という合計5名のファーストクラス旅客(総座席数8席)がおりまして、まぁ埋まってる方じゃないかと思います。・・・過去ファーストに乗客は私一人ということがあり、その際は「キャビンの全てを自由にお使いください」って言われてしまい、後ろの席はベッド、左側の2席にはアメニティてんこ盛りコーナーとお菓子、食べ物てんこ盛りコーナーが即席で作られて富豪の様でした(笑)。
午前11時30分にドアクローズ、定刻より2分早い11時33分にプッシュバックが開始され、いよいよ11時間以上彼方のロンドン・ヒースロー空港までの空の旅が始まります。この日私をロンドンまで運んでくれるのは「NH211便(NRT-LHR)」。機材はBoeing777-300ER、飛行距離はANA国際線の中でも長い部類に入る5,965mile、予定飛行時間は11時間30分となっています。
111番スポットを離脱し、滑走路まで地上滑走をするのですが、この日のこのタイミングで操縦なされていた方はちょっとイマイチですかね?・・・誘導灯を見事に踏みながら誘導路のど真ん中を走ろうとするので誘導灯を踏むたびに「ドシ〜ン!」という衝撃がキャビンに伝わります。特にファーストクラスはノーズギア(前脚)に一番近い位置にありますので、この衝撃が強く伝わってきます。こういうのはセンスや心配りだと思いますが、まぁファーストついてる機材でこの地上滑走はイマイチだと言わざるをえません。
国際線ターミナルからは最も遠い滑走路パターンの一つとなる「RWY34R」の末端に到着し、11時52分いよいよ2機のゼネラル・エレクトリック社製の世界最大となる航空用エンジン「GE90-115B」が特徴的な高周波を伴いながら猛烈な加速をシップに与えて行きます。推力の出し方やコントロールの違いなんでしょうが、Boeing787のロールスロイス社製のエンジンと比べるとよりこの「GE90」の方がトルクの強いパワーを感じまして・・・、まぁ要するに「気持ちいい加速をする」ってことですね。
この力強いエンジンに助けられ、スパッと離陸したのちは数度の旋回を経て機首を一度日光方面へ向け上昇を続けます。上昇中、離陸後11分のタイミングで早々にベルトサインが消え、ドリンクサービスがスタートです。
なんでしょう、ファーストにエスプレッソメニューがあるのが嬉しかったのか、いきなりアイスラテ頼んでる私がいますが(笑)、オードブルが始まりました。ビジネスクラスと同じ容器で提供されますが、乗っているものが豪華になっていますねぇ。そして、これ全品本当に美味でした。・・・やっぱファーストは食事を楽しめます。
途中にこんなものも挟めます。瓶ごとの提供ですので、残しておいて恒例の「キャビア茶漬け」に流用することも可能ですよね。ただ、昔のようにサワークリームや玉ねぎ類の付け合わせ系が一緒にサーブされなくなっているので、なんだかちょっと味気ない気もします。
ちなみに上の写真は大昔に私が乗ったANA FIRST CLASSの風景です。
まぁ、しゃれおつ!今よりしゃれおつ!キャビアも素敵!
・・・どうしちゃったんでしょうかね(笑)。私はこの時代のファーストの風景の方がラグジュアリー感があって好きでした。そう思いません?
まぁ、話は現代に戻しましょうか。
アペタイザー1品目です。「オマール海老と帆立貝のソフトスモーク入りズッキーニのムース キャビア添え」・・・まぁキャビアはこれと一緒にお食べってコトなんですがね、イマイチ合わなかった気が。
2品目は「桃とポテトのヴィシソワーズ イベリコハム添え」です。
うん、これ美味しい!ヴィシソワーズにほのかな桃の甘みが加わって爽やかなんですが少し後を引く特徴が口の中に残ります。ハムと桃の食べ合わせも絶品ですしね、あえてアペの段階で2品お願いした甲斐がありました。や〜、ちょっと気を取り直して前向きにご飯を進めていきましょう。
メインの前にサラダを挟みます。こちらは「ガーデンサラダにチーズクルトンを添えて」ということで、私は黒酢オニオンドレッシングをお願いしました。もう一つのドレッシングは、キャロットとレモンのノンオイルドレッシングです。ファーストですと、終始主張の強いお料理が続きますので、途中でこのくらいサッパリしたサラダで一息つけるのはとても重要なんです。
さらにメインの前にコーンスープが登場です。器こそ違いますが、これは現在のビジネスクラスでも出てくるコーンスープと同じものかと思います。コーンの甘みをかなり強めに主張する「意外とクセになる」スープなんです。ちなみにこのコーンスープには「コーンスープ」以上の名前はメニュー上付いておりませんでした(笑)。
さー!メインです!ファーストではお肉を食べると決めているワタクシ。当然注文はお肉です。「和牛フィレ肉のグリル 徳島県産ちいたけ添え ほのかな醤油風味のジュードヴォー」が正確なメニュー名となっており、その他のメニューに圧倒的な差をつける「587kcal」のメニューがこちらです(笑)。
やはりお肉だけはビジネスとファーストでは美味しさが違います。当然機内で焼くコトはできませんが最大限その点を考慮したグリルになっており、ジューシーなお肉を30,000ft以上の上空で堪能できるのは極楽ですね。お肉の厚みにもかなりのボリュームがあり、タフなメニューとなっております。
・・・で、驚いたのがデザートです。
・・・ちょっと今までのデザートと毛色違くないですか?
これがとっても美味しかったデザートでして「阿波和三盆クリームあんみつ」です。当然容器となっている部分も食せますので、甘味好きには悶絶の美味しさと満足度ですよ。いや〜、なくなっちゃう前にもう一度ファースト乗っておこうかな。乗られる方はこのほかに「マンゴーロールケーキ」とか「ブルーベリータルト」とかありますけど、迷わず騙されたと思ってこちらご注文ください。非甘党を意識して嫌味な甘さじゃない(和三盆だという点で後味よいですしね)のも保証します。
・・・と、第1食目をかなりゆっくり頂きまして。
この後は本を読んだり、映画を見たりでしばしゆ〜くり過ごすわけですが、この日私の隣の席は空席でしたので例によってCAさんが「お隣の座席をベッドにしておきますので、いつでもお使いください」ってやつが適用されます。
はい、隣の席は既にベッドとして準備万端です。枕元にビジでも配っているオリジナルアロマのシートが置かれているのがポイントで、寝ようかなと腰を降ろした瞬間周辺がとても心地の良いラベンダーの香りに包まれていてとってもリラックス出来るんですよね。なので、ステイ先のホテルなどでも使えるように私のリュックにも常に数個コレが常備されています。
実際に中に入って目線くらいの高さから撮るとこんな感じです。個室感はなかなかなもんです。まだ機内が明るいですが、これで真っ暗になるとマットレスも敷かれていますので半永久的に眠れます(笑)。この座席であれば24時間のフライトでも大して苦痛ではないでしょうね。そして、横幅に関してはやはりビジネスとは比べ物にならないほど広いので、寝る姿勢の自由度も高く安眠は約束されているのがファーストクラスのベッドです。
ちなみに私は自分のヘッドフォンをいつも持ち歩いているので映画を見るときくらいしか使いませんが、ファーストクラスに備え付けられているのはSONY製のノイズキャンセリングヘッドフォンです。ビジネスクラスで使用されているものより一回り程度大きく、クッション部などもより質感の高いものとなっています。これ、結構邪魔ですが、専用のサイドボックスに収納が可能です。
こんな感じですね。ここに入れておけば嵩張りません。ここは奥行きが狭いので自分の持っているヘッドフォンですと、写真の様に側面を全て正面に向ける形での折りたたみができませんので、ここには入らないんです・・・上手くできてますねぇ(笑)。
すごいどうでも良いですがブログネタという意味で(笑)。ファーストのトイレはシンクが異なっています。ANAのコーポレートカラーを意識した作りになっていますよね。
お花がディスプレイされていたり、モイスチャライザーが置かれていたり、手拭き用のタオルが置かれていたり、ファーストクラス感が演出されたトイレとなっています。どうせなら8のトイレみたいに外が見えると気分がいいんですけどね、機体最前方にトイレがありますので残念ながらあまり広くないんですよね(笑)。
・・・あと、ファーストクラスなどがお好きな方は気になるであろうアメニティです。ずーっとANAのファーストクラスでは「RIMOWA」のアメニティケースが使用されていましたが、近年は「Samsonite」を使用しています。
私はご覧の様なチェリーパープルを選択しました。割と人気がある色の様です。サイズ感は大きく見えますが、今まで配られていたミニリモアちゃんと同じくらいの大きさなんです(↓下にミニリモワの写真を貼りますね)。
中身はRIMOWA時代から引き続いての「ザ・ギンザ」です。
少しサイズ感が大きいので、旅行を通して活用ができたりして気が利いているなぁと思います。特に移動やホテル暮らしが多いと常に乾燥しているので肌の水分量は男性であろうと気になるレベルに落ちますので、こういった保湿系のキットって地味に役に立つんですよね。普段中身をそのまま奥さんなどに渡している方も騙されたと思ってワンキット旅先で使ってみてください。
そんなこんなで機体は順調に航路を消化しています。途中ハバロフスクの先でよろしくない雲が多発しておりかなりの回数デビエーション(回避)のための旋回を繰り返していましたが、その後に雲が消えてからも上空の風が複雑に吹いているのか常に軽い揺れを伴ってのフライトです。
イニシャルクルーズ(最初の巡行高度)としてFL320を選択し、その後FL360まで上昇を行います。向かい風成分はあまり強くない様ですが、どうも揺れますね。・・・隣のベッドで2時間強仮眠をしてお腹が空いた私はメニューを開いた時から気になっていたものを注文します。
こちらです。「京都吉兆監修の鯛茶漬」。おぉ、美味しそう!胡麻ダレもついていて、かなりの味のバリエーションを楽しめます。・・・というか上空で出汁の味を堪能できるとか最高かよ!ですね。
真っ暗な中できるだけ頑張って撮ったんですがシズル感伝わりますかね。CAさんによるとこの人のフライトに乗っていたファーストクラスのお客さん全員がこれを頼んだそうで、やはり「日本人よのぅ」と一人納得してしまいましたが、それにしてもこれはキラーコンテンツ過ぎます。肝心なお味も完璧!機内でこんなに美味しい鯛茶漬が食べれるとは誰も思っていなかったことでしょう(笑)。
鯛茶漬けで恐ろしいほど満足してしまった私はその余韻をひきづりつつ、美味しい緑茶・・・ではなく、カプチーノをいただきます(笑)。意外と気づかない人もいるんですが、ファーストのテレビの両脇にアンビンエントライト(両脇に縦に光っている白い部分)が備わっており、これをつけることで深夜モードの座席でも程よい雰囲気と視界を保つことができます。・・・写真栄えもいいですしね。
機体は既に北欧に入っており、到着までのカウントダウンが始まっています。機内ではそろそろ朝食の時間帯になるのですが、鯛茶を頼んでいる最中に「お好み焼きも美味しいですよね」的な会話をCAさんとしていたのをすっかり忘れていた私は、おもむろにCAさんから「そろそろお好み焼きご用意しましょうか?」の問いかけで「え、あれオーダーしちゃってた?(笑)」という、ちょっとした言葉を拾われて万が一に備えられるファーストのサービスポリシーを思い出させられることとなります(※ニューヨーク線のファースト記事の着陸直前のエピソードをぜひごらんください)。
ということで、朝食はお好み焼きにしました(笑)。今日のファーストはめっちゃ「和」ですね。お好み焼きにコーラとかジャンクですやん!あんたファースト乗って何やってんの状態ですが、食べたいものを食べてるだけなんでモーマンタイです。・・・それにこのお好み焼き美味しいですよ、特に空の上で食べるとね。
ファーストのコーヒーは「illy」が提供しています。様々な飲み方に対応してくれているので、コーヒー好きの私としてはこの点だけは「ビジネスクラスでは堪能できないファーストの好きな点の一つ」として挙げられると思います。昔々別の航空会社で、ファーストクラスにエスプレッソマシーンが搭載されていない頃に「カプチーノ」を注文され、わざと濃いめのコーヒーを作り、その濃いコーヒーとペットボトル内で振ることで泡立てたフォームドミルクを混ぜ合わせることで対応した・・・なんてエピソードがありますが、やはり食事の締めにスプレッソメニューは欠かせません。
とかいいつつ紅茶を頼む私。。。
紅茶は「TWG」が提供しています。なんともシャレオツな砂時計付きで、説明しないでこの写真を見たらこれが飛行機の機内だとは思わない感じでしょうね。人間こうやってダメになってゆくんです。・・・いやいや、たかが移動、されど移動。旅の最初と最後を彩る機内での体験、経験ってとっても重要だと思うんです。それはエコでも、ビジでもファーストでもそれぞれに体験があり、物語があると思います。それらの様々なシチュエーションをその人なりに楽しみ尽くせる知恵と好奇心と遊びココロがあるってのが本当の旅上手だし、豊かさだと思いますね。ファースト乗っておいてアレですが、ファーストにはファーストの楽しみ方がありますが、エコにはエコの楽しみ方ってあるんです。本当に。
実際一番景色を気兼ねなく見たいならエコでしょうし(ビジネス、ファーストはすぐ真っ暗になります、旅客の睡眠時間の確保が優先されますので)、袖触れ合うも・・・的な偶然乗り合わせた旅客との交流を楽しめるのもエコが多いでしょう。ネックピローや自前のソックス、音楽グッズにゲーム、防寒着などなど自分らしい楽しみ方もあの狭くて自分流のカスタマイズが効きにくい空間だけに思いっきり知恵と経験を絞って楽しめます。・・・あ、乗っているCAさんの中で若い方はエコを割り当てられるケース(様々な資格の問題や、経験を積むという意味で)が多いため、CAさんとの交流を楽しみやすいのもおそらくエコです。って具合にエコノミークラスの良さって結構あるんですよ。・・・あ、ANAとかJALとか一部の海外キャリア限定ですけどね、米系キャリアのエコノミークラスは・・・ちょっとキツイっす。まぁ、貨物です(笑)。
その点まぁ、本日はファーストですのでなんともまぁ優雅な景色を見ながら紅茶をすすっている訳です。上の写真に見えているのは座席のリクライニング等をコントロールするリモコンで、普段は側面の壁に組み込まれていますがこんな感じでビニョ〜ンと伸ばすことができます(まぁあんまりこんな感じで使わないですけどね)。合わせて、iPhoneなどの充電に使えるコンセントとUSBソケットは写真のような位置に組み込まれているんです。
機体はいよいよドーバー海峡を越えて高度を落とし始めています。12時間近い空の旅もそろそろ終わりが近づいてきたようです。
・・・と思ったら、空路混雑のためホールディング(空中待機)に入りました。まだしばらく降りられなさそうです。
そんなタイミングでファーストキャビンでは到着前のリフレッシュメントが配られます。今日は「日本橋千疋屋本店」提供の温州みかんジュースです。100%みかんで作られているジュースなのですが、みかんの概念が変わるくらいコクと甘みがあり、若干トロっとした舌触りは毎度、このリフレッシュメントでノックアウトされている私ではありますが、今回もノックアウトされました。本当に美味しい。。。
到着前のキャビン、漆蒼のテーブルに濃いめのオレンジが生えるまさに「Inspiration of Japan」なカラースキームが仕上がっています。本当にファーストは到着しなくてもいいのに・・・と思わせるところが素敵な空間です(笑)。
しかし時間は残酷にも過ぎていきます。ちょうど出発から12時間が経とうという頃、機内に聞き慣れた「ポーン、ポーン、ポーン、ポーン」という4点鐘が鳴り響きます。座席をアップライトポジションに直し、荷物を整理し到着に備えます。
出発から12時間6分後となる日本時間の23時39分(現地時刻15時39分)、Boeing777-300erはスムーズな接地でロンドン・ヒースロー空港のRWY09Rへ着陸します。現地は快晴の25℃!ファインウェザーのロンドンとはこれまたラッキーです。
Welcome to LONDON!
●ついにファーストクラス、ビジネスクラスが新世代へ!2019年夏導入の両クラスシートに関する記事はこちら!
到着を喜びつつ私の最終目的地は「ブリュッセル」です。長時間を旅したANAの機材に後ろ髪を引かれつつ、スタスタと慣れた道を歩き「Flight Connections」と書かれたパープルのゲートを通過して経由便が待つターミナルへと急ぎます。
改修されたヒースローの「Terminal2」はとてもスタイリッシュ。光と色彩に配慮されているモダンなターミナルは羽田や成田が参考にしても良いと思えるくらい現代的であり、かつ威厳が存在するまさに現代のイギリスを表すエスプリの効いたターミナルです。
コネクションで使うターミナルの全景はこんな感じです。なかなか広大ですが、いたるところにデジタルサイネージが散りばめられ、おそらく初めて訪れても迷うことはないでしょう。向かって右側に駐機した航空機がたくさんおり、ガラス越しに眺めることができます。意外とお高いお店が並んでいますので、お金がうなっている方々はショッピングも十分に楽しめるのではないでしょうかね。・・・私はうなってませんので、スルーです。
とっととラウンジに入ろうと思うのですが、毎度ラウンジの反対側に鎮座していて気になっているのがこのお店「YO! Sushi」(笑)。まぁ見るからに怪しいんですが、イギリスの事業家「サイモン・ウッドロフ」氏が手がけ、現在では世界展開までしている日本食のお店です。まぁ、回転寿司をヒントに立ち上げたっぽいですが、この人日本の様々な産業をヒントに(要するにオマージュですか)イギリスなどで店舗展開をして大成功をしている人物らしいです。他には日本の健康ランドをヒントに「YO! ZONE」なんてのもあるらしいです(笑)。
ほんで・・・向かい側にあるのがこの「Lufthansa Senator Lounge」です。ここのラウンジはとても広く、手前に「Business Lounge」、奥に「Senator Lounge」が開かれている設計になっています。私は両ラウンジへのアクセス権がありますので、気分で両ラウンジを行き来する形ですかね。
今回は比較的トランジットがスムーズですので、軽くコーラで喉を潤してゲートへ向かうこととします。iPhoneの写真で恐縮ですが落ち着いたファニチャー類でしつらえられており、適度な混み具合というのも居心地が良いですね。
コネクションはスタアラで繋ぎますが、今回は時間的にルフトではなく、ブリュッセル航空で繋ぎます。ヒースローからブリュッセルまではわずか217mile、時間にして約1時間の短な空の旅です。ドーバー海峡を来た方向に戻って少し北上すればもう目的地って感じですね。・・・なので機材も私の好きな「寸胴君」、そう「Airbus A319」で移動です。
ま、短距離のビジなんでこんなもんですが、ここで疲れていたのか私は謎の行動に出ました。近距離フライトとはいえ国際線でビジネスクラスですのでリフュレッシュメント的な食事がトレーに載って提供されるのですが、私はそのトレーを眺めながら何故かおもむろに食べたかったマフィンだけをむんずと掴んでそのまま窓の外を眺めたんです。
ブリュッセル航空のCAは「え!これだけとって終わり?!」と面食らったでしょうが、その時の私には何故か「好きなのとって!」と出されたように思えたんでしょうね(笑)。なので写真にはマフィンとコーヒーしか写っていないんです(笑)。・・・まぁ、旅も多くなるとこういう謎行動にたま〜に出くわします。
そういえば、この時は離陸に随分待たされました。17時55分にプッシュバックして近くの滑走路へ行ったのですが、滑走路端で「787」「787」「787」「747-400」「A320」「A321」の離陸をおとなしく見せられたのちに我々でした。離陸は着陸した「RWY09R」から、18時14分となったのです。そして僅か46分後の19時ジャスト(現地時刻20時)に無事ブリュッセルに到着です。
使い慣れた空港をささっと抜けホテルへチェックイン。先着していた同僚と合流し、地味に夜がふけ始めているブリュッセルの街で軽く夕食をいただきます。全員12時間程度のフライト終わりにもかかわらず日々海外を移動するチームですので、まるで有楽町でごはんでもしているかのように気さくにいつも通りの会話を楽しみます。
ま、機内食でお腹はたっぷんたっぷんですからね。ごはんとはいえ軽くって感じです。でもなんだか夏のヨーロッパって感じの白夜すれすれの雰囲気がとっても心地よいですよ。少し涼しい風を感じながら、ライト明かりは灯っているけど空はまだブルー。9,600kmを飛び越えてやってきたブリュッセル。新しい旅の日々が始まりました。
次の記事ではブリュッセルの様子や、帰路便についてお話をしたいと思います。・・・帰路便はブログネタを考慮して、ANAで帰るのをやめました(笑)。どんだけネタ探してんねん・・・って感じですが、毎回同じ写真になっちゃいますからね。(もっと気軽な小物ネタとかも書かないとなーと思いつつ。。。)
ちょっと長かったですが、空の旅の楽しさを少しでも感じていただけたら幸いです。また、ブリュッセルからの帰路便でお会いしましょう!
ではまた!
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●様々なビジネスクラスの旅の様子もご覧ください!
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